2026年8月8日の札幌11Rは、ダート1700mで行われるエルムSです。今回は11頭立てとなりました。
今回のAI指数で1位となったのは、ルクソールカフェです。
ただし、今回面白いのは1位よりもその下です。
AI2位オメガギネスは6番人気想定、AI3位レヴォントゥレットは10番人気想定、AI4位テーオードレフォンに至っては11番人気想定となっています。
一方、競馬新聞で2.8倍の1番人気想定となっているテーオーパスワードは、AI上位5頭に入っていません。
「人気馬を順番に並べた指数」ではなく、市場評価とのズレがかなり大きくなりました。
エルムSのAI指数と馬柱を照らし合わせながら、今回どこを評価しているのかを考えてみます。
エルムSのAI指数上位5頭
今回の指数は次の通りです。
| AI順位 | 馬番 | 馬名 | p_win | 予想オッズ | 想定人気 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 3 | ルクソールカフェ | 19.00% | 4.7倍 | 2人気 |
| 2位 | 10 | オメガギネス | 11.78% | 12.0倍 | 6人気 |
| 3位 | 2 | レヴォントゥレット | 9.83% | 23.7倍 | 10人気 |
| 4位 | 7 | テーオードレフォン | 9.73% | 104.9倍 | 11人気 |
| 5位 | 4 | ナチュラルライズ | 8.08% | 8.0倍 | 4人気 |
ルクソールカフェが19.00%で一歩リードしています。
ただ、2位以下はそれほど大きな差がありません。
特にレヴォントゥレット、テーオードレフォンの評価は、競馬新聞上の人気と大きく食い違っています。
予想オッズから単純に算出した市場側の勝率イメージと比べると、その違いが分かりやすくなります。
| 馬名 | AI勝率 | 1÷予想オッズ | AIとのズレ |
|---|---|---|---|
| ルクソールカフェ | 19.00% | 約21.3% | やや市場評価が高い |
| オメガギネス | 11.78% | 約8.3% | AI評価が高い |
| レヴォントゥレット | 9.83% | 約4.2% | AI評価がかなり高い |
| テーオードレフォン | 9.73% | 約1.0% | AI評価が極端に高い |
| ナチュラルライズ | 8.08% | 約12.5% | 市場評価が高い |
もちろん予想オッズですし、単純な逆数には控除率も含まれていません。
それでも今回のAIが「どの馬を世間より高く見ているか」を確認する材料にはなります。
目立つのは、オメガギネス、レヴォントゥレット、テーオードレフォンの3頭です。
1位ルクソールカフェ|ダートに戻って改めて能力を評価
AI1位は3番ルクソールカフェ。p_winは19.00%です。
前走は安田記念で11着でしたが、今回は再びダートへ戻ります。
もともと2025年の武蔵野Sでは、
- 東京ダ1600m
- 1分35秒2
- コスタノヴァに0秒6差
という内容で勝利しています。
その後はチャンピオンズCで15着に敗れたものの、サウジCでは5着。前走では芝G1まで使われました。
つまり近走着順だけを見ると安定していませんが、ダート路線で示してきた能力そのものは今回のメンバーでも上位に位置します。添付馬柱でも安田記念からサウジC、チャンピオンズCと高いレベルのレースを使われてきたことが確認できます。
札幌ダ1700mへの対応は一つのポイントですが、「近走着順」より「相手レベル」を評価すると、AI1位になることには納得できます。
ただし予想オッズは4.7倍の2番人気。
AI勝率19.00%に対し、4.7倍から計算される単純な市場勝率は約21%です。
そのため今回のルクソールカフェは「AIだけが発見した馬」というより、AIと市場の双方が能力上位と判断している馬と考えた方がよさそうです。
2位オメガギネス|6番人気想定ならAIとのズレが気になる
AI2位は10番オメガギネス。p_winは11.78%です。
こちらは予想6番人気、単勝12.0倍。
今回の指数上位では、人気とのバランスが比較的面白い馬です。
今年は、
- 根岸S 4着
- フェブラリーS 5着
- マーチS 7着
と重賞路線を歩んできました。
フェブラリーSでは勝ったコスタノヴァから0秒8差。マーチSでは59kgを背負って7着でした。
今回は57kgです。
さらに4か月半ぶりですが、馬柱を見ると鉄砲成績は[0.3.0.1]。休み明けでも大きく評価を下げる必要はなさそうなタイプです。
問題は札幌ダ1700mへの条件替わりです。
東京ダ1400~1600mでの実績が目立つ馬なので、小回り1700mへの適応は確認したいところです。
それでもG1・G3で戦ってきた実績に対して6番人気想定なら、AIが市場より高く評価している理由は理解できます。
今回の指数を見るうえでは、かなり重要な一頭です。
3位レヴォントゥレット|函館ダ1700m連続2着をAIが評価
AI3位が2番レヴォントゥレットです。
p_winは9.83%ですが、予想オッズは23.7倍の10番人気。
今回のAI指数で最も注目したい馬の一頭です。
直近2走を見ると、
- 大沼S 2着
- マリーンS 2着
と函館ダ1700mで連続して好走しています。
マリーンSではウェイワードアクトに0秒6差、大沼Sではワイドブリザードに0秒7差でした。
勝ち切れてはいないものの、北海道のダート1700mで現在の状態とコース適性を示している点は無視できません。
また、今回は前につけられる脚質もあります。
添付競馬新聞の展開予想ではMペース想定となっており、レヴォントゥレットは逃げ候補の一頭として扱われています。
一方で気になるのはローテーションです。
6月13日から、
三宮S
→スレイプニルS
→大沼S
→マリーンS
→エルムS
とかなり詰めて使われています。
現在の充実度を取るのか、使い詰めを嫌うのか。
AIは前者をかなり高く評価したように見えます。
10番人気想定まで人気が落ちるのであれば、結果を問わず「なぜAIがここまで高く評価したのか」を検証したい馬です。
4位テーオードレフォン|104.9倍想定でもAIは約10%
今回もっとも極端なのが7番テーオードレフォンです。
AI勝率は9.73%で4位。
ところが競馬新聞では104.9倍、11番人気想定です。
市場評価との乖離は今回のメンバーで最大です。
ただし馬柱だけを見ると、強気になれる材料ばかりではありません。
直近は、
- マリーンS 6着
- 大沼S 8着
- プロキオンS 14着
- ベテルギウスS 15着
となっています。
さらに昨年のエルムSも8着でした。
そのため、人間が近走成績だけを見れば11番人気になることにも違和感はありません。
一方で、函館・札幌の1700mを何度も経験しており、先行力もあります。
今回57kgで出走できることも含め、AIが過去の条件適性や位置取りを強く拾っている可能性があります。
ただ、これは推測です。
現時点の指数だけでは「何の特徴量が9.73%まで押し上げたのか」は断定できません。
だからこそ興味深い馬でもあります。
もし上位に来れば、近走着順では見えにくい何かをモデルが拾っていた可能性があります。
反対に大敗するのであれば、「過去実績や条件適性を高く評価しすぎていないか」という検証材料になります。
今回のAIにとって、テーオードレフォンはかなり重要な試金石になりそうです。
5位ナチュラルライズ|実績上位も59kgがポイント
AI5位はナチュラルライズ。p_winは8.08%です。
予想オッズ8.0倍の4番人気。
ジャパンダートクラシック2着をはじめ、これまで戦ってきた相手を考えれば能力は上位です。
今年もフェブラリーS7着、かしわ記念8着、帝王賞8着と、結果こそ掲示板外が続いていますが、いずれもG1・Jpn1です。
馬柱上でも近走は一貫してトップクラスのダート戦線を歩んでいます。
一方、今回は59kg。
他のAI上位馬を見ると、
- ルクソールカフェ 58kg
- オメガギネス 57kg
- レヴォントゥレット 57kg
- テーオードレフォン 57kg
です。
実績を考えれば当然の斤量ですが、小回り1700mで59kgを背負う点は楽ではありません。
AIが市場ほど高く評価せず5位に留めた背景には、近走成績や斤量などが影響している可能性があります。
能力そのものを疑うというより、「今回の条件で勝ち切る確率」を少し低く見積もっている印象です。
1番人気テーオーパスワードがAI上位5頭にいない
今回の指数を考えるうえで、もう一つ重要なのが5番テーオーパスワードです。
競馬新聞では2.8倍の1番人気想定。
直近ではダート1600mのオープンを勝ち、その前もオアシスS2着と好走しており、人気になること自体には納得できます。
ところがAI指数では上位5頭に入りませんでした。
同じく予想3番人気5.7倍のウェイワードアクト、予想5番人気10.4倍のペリエールもAI上位5頭にはいません。
つまり今回、
市場
テーオーパスワード
ルクソールカフェ
ウェイワードアクト
ナチュラルライズ
ペリエール
という評価に対して、
AI
ルクソールカフェ
オメガギネス
レヴォントゥレット
テーオードレフォン
ナチュラルライズ
となっています。
一致しているのはルクソールカフェとナチュラルライズだけです。
これはかなり面白い構図です。
人気順を少し入れ替えた程度ではなく、レースの評価そのものが市場と異なっています。
展開予想とAI上位馬を照らし合わせる
添付競馬新聞ではMペース想定です。
紙面上ではおおむね、
- 逃げ:2、11、5、8
- 先行:4、7、9
- 差し:1、10、3、6
という配置になっています。
AI上位5頭を当てはめると興味深いです。
| 馬 | AI順位 | 脚質イメージ |
|---|---|---|
| ルクソールカフェ | 1位 | 差し |
| オメガギネス | 2位 | 差し |
| レヴォントゥレット | 3位 | 逃げ |
| テーオードレフォン | 4位 | 先行 |
| ナチュラルライズ | 5位 | 先行 |
逃げ、先行、差しに分散しています。
そのためAIが単純に「前有利」「差し有利」という一つの展開だけを想定して順位を作っているようには見えません。
むしろ個々の能力や条件適性を評価したうえで、結果として上位馬の脚質が分散したと考える方が自然です。
ただし、逃げ候補が複数いるため、実際に想定より前が競り合った場合はルクソールカフェやオメガギネスの差しが生きる可能性があります。
逆に隊列が早く決まれば、レヴォントゥレットやテーオードレフォンの粘り込みにも注意したいところです。
今回もっとも観察したいのは「人気とのズレ」
今回のエルムSは、AI1位が当たるかどうかだけを見るには少しもったいないレースです。
注目したいのはAIと市場の評価差です。
特に、
オメガギネス AI2位/6番人気
レヴォントゥレット AI3位/10番人気
テーオードレフォン AI4位/11番人気
という3頭です。
なかでもレヴォントゥレットは、直近の函館ダ1700mで連続2着という分かりやすい裏付けがあります。
一方のテーオードレフォンは、馬柱だけではAI4位を説明し切れません。
この違いも重要です。
「人気薄をAIが上位にした」というだけで全部を同じ穴馬として扱うのではなく、
- 馬柱からも根拠を確認できる人気薄
- AI独自の評価色が強い人気薄
に分けて観察した方が、モデルの特徴を理解しやすくなります。
今回なら前者がレヴォントゥレット、後者がテーオードレフォンという位置づけになりそうです。
まとめ
2026年エルムSのAI指数1位はルクソールカフェとなりました。
p_win19.00%で、2位オメガギネスの11.78%に一定の差をつけています。
武蔵野S勝ちやサウジC参戦など、ダートで戦ってきた相手を考えれば上位評価には納得できます。
ただし、今回の指数でより注目したいのは2位以下です。
AI2位オメガギネスは6番人気、AI3位レヴォントゥレットは10番人気、AI4位テーオードレフォンは11番人気想定となりました。
特にレヴォントゥレットは函館ダ1700mで2戦連続2着。人気との乖離に対して、馬柱からも一定の根拠を確認できます。
一方、テーオードレフォンは近走成績だけなら強調しづらく、AIの評価がかなり独特です。この馬の結果は、今後モデルの評価傾向を検証するうえでも興味深い材料になります。
そして市場で1番人気想定のテーオーパスワードがAI上位5頭から外れている点も見逃せません。
今回の構図を簡単に整理すると、
| 注目点 | 馬 |
|---|---|
| AI・市場ともに上位 | ルクソールカフェ |
| AIが市場より高評価 | オメガギネス |
| 人気薄+馬柱にも根拠あり | レヴォントゥレット |
| AI独自色が最も強い | テーオードレフォン |
| 実績上位だが59kg | ナチュラルライズ |
| 市場1番人気だがAI上位圏外 | テーオーパスワード |
となります。
エルムSは「AI1位が勝つか」だけでなく、市場が高く評価していない2・7・10番をAIがなぜ上位に置いたのかを観察するレースになりそうです。
結果が出た後は、着順だけで的中・不的中を判断するのではなく、位置取りや展開まで含めて今回の評価差を振り返りたいところです。



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