2026年秋から、海外競馬が少し身近な存在になりそうです。
JRAは2026年7月27日、馬券発売の対象となり得る海外競走について、従来の32競走から84競走を追加し、計116競走へ拡大すると発表しました。適用は2026年9月5日からです。
英ダービー、英2000ギニー、仏ダービー、オーストラリアの主要競走など、これまで日本では馬券を買う機会が限られていたレースも指定競走へ加わっています。
ただし、一つ注意があります。
116競走すべての馬券が毎年発売されるわけではありません。
JRAによれば、指定された116競走のうち農林水産大臣の認可を受け、なおかつ日本馬が出走を予定している競走が発売対象となります。
それでも、これまでより海外競馬の馬券を買う機会が増える可能性はかなり高くなりました。
そこで気になることがあります。
海外レースは、馬券として勝てる見込みがあるのでしょうか。
国内競馬より情報が少ない。
知らない外国馬が大量にいる。
競馬場も騎手もよく分からない。
そう考えると、国内レースより難しそうです。
一方で、参加者側も海外馬をよく知らないのであれば、
市場の評価が国内競馬ほど洗練されていない可能性
も考えられます。
さらに海外馬券には、国内競馬とは少し違う興味深い仕組みがあります。
今回は、海外競馬を単なるイベント馬券としてではなく、
期待値を探す市場として成立するのか
という視点から考えてみます。
- まず「32競走から116競走」の意味を整理する
- 海外馬券は現地オッズを買っているわけではない
- 海外競馬には「二つの市場価格」が存在する
- 日本馬は国内で人気しやすいのか
- もし日本馬が過剰人気なら、誰が得をするのか
- 海外参考オッズは「別市場の集合知」として使える
- 海外競馬は国内より「市場の歪み」が大きい可能性がある
- では海外の人気馬をそのまま買えばよいのか
- 海外競馬の最大の難点は「データの土地勘がない」
- 競馬場が変われば「強さ」の意味も変わる
- 国内向け競馬AIをそのまま持って行くのは難しい
- しかしAIにとって「オッズ差」は扱いやすい
- 海外競馬では「予想」より「価格差」を研究した方がよいかもしれない
- ただし海外オッズとの差だけでも過学習は起こる
- 116競走への拡大は研究面ではかなり大きい
- 仮説① 日本馬の過剰人気を逆利用できるか
- 仮説② 海外市場と日本市場が一致した馬は堅いのか
- 仮説③ 日本で知られていない外国馬ほどおいしいのか
- 海外レースだからこそ「日本馬を応援する馬券」と分けたい
- 「知らない馬だから買えない」は逆にチャンスなのか
- 国内競馬より勝ちやすいとはまだ言えない
- 海外競馬で最初に記録してみたい項目
- 海外競馬AIを作るなら段階的に考える
- 海外レースを買う前のチェックリスト
- まとめ
まず「32競走から116競走」の意味を整理する
今回の変更は、
「年間116レースの海外馬券が必ず買えるようになる」
という意味ではありません。
正確には、
JRAが馬券を発売できる候補となる指定競走が32競走から116競走へ増えた
ということです。
実際に発売されるためには、農林水産大臣の認可に加えて、日本馬が出走を予定していることが条件になります。
それでも対象候補は大幅に広がります。
これまで馴染み深かった、
- ドバイワールドカップ
- 凱旋門賞
- 香港国際競走
- ケンタッキーダービー
などだけではありません。
英2000ギニー。
英1000ギニー。
英ダービー。
仏ダービー。
豪州の主要競走。
香港の各主要GⅠ。
サウジ開催の複数競走。
といったレースも指定対象に含まれています。
日本馬の海外遠征が増えれば、
「日曜のJRA終了後に海外競馬をもう1レース」
という機会も今後増えるかもしれません。
海外馬券は現地オッズを買っているわけではない

海外レースを考えるうえで、非常に重要なのがオッズの仕組みです。
JRAで発売される海外馬券は、
JRA独立プール方式
です。
つまり、日本国内で購入された馬券だけでオッズが形成されます。
現地競馬場や海外ブックメーカーのオッズとは別です。
例えばフランスのレースを日本で買ったとしても、
フランス人が大量に買った馬券と日本人の馬券が一つのプールになるわけではありません。
日本人だけで別の市場を作っています。
ここはかなり重要です。
なぜなら、
同じ馬なのに、日本と海外で評価が違う
という状況が起こるからです。
海外競馬には「二つの市場価格」が存在する
国内競馬の場合、比較するオッズは基本的にJRAのオッズです。
しかし海外競馬なら、
海外での評価
と、
日本国内でのJRAオッズ
を比較できます。
例えば、
海外では単勝5倍。
JRAでは単勝10倍。
という馬がいたとします。
もちろん、
「海外5倍だから本当の勝率は20%」
と単純に決めることはできません。
海外側の市場にも控除や偏りがあります。
それでも、
同じレースを見ている二つの市場が、かなり違う価格を付けている
という事実は面白いところです。
ここに海外競馬独特の観察材料があります。
日本馬は国内で人気しやすいのか

海外馬券で以前からよく言われる仮説があります。
それが、
日本馬への応援馬券によって、日本馬がJRA独自オッズでは人気しやすいのではないか
というものです。
直近の例を見ると興味深い数字があります。
2026年8月16日のジャックルマロワ賞では、JRAが掲載した海外参考オッズで、
シックスペンス 16.1倍
シュトラウス 79.7倍
となっていました。
一方、JRA国内の最終単勝オッズでは、
シックスペンス 8.7倍
シュトラウス 21.6倍
でした。
日本馬2頭とも、海外参考オッズよりかなり低い価格になっています。
もちろん、これは一つのレースだけの例です。
これだけで、
「海外馬券では必ず日本馬が過剰人気になる」
とは言えません。
しかし、JRA海外馬券が日本国内だけの独立プールである以上、
日本人特有の評価や応援心理がオッズへ反映される可能性
は十分考えられます。
ここは海外競馬を研究するうえで非常に面白い部分です。
もし日本馬が過剰人気なら、誰が得をするのか
馬券市場では、ある馬が必要以上に買われれば、その反対側に影響が出ます。
例えば本来、
A日本馬 勝率20%
B外国馬 勝率30%
くらいだとします。
ところが日本ではA馬への応援馬券が集まり、
A 3倍
B 6倍
になったとします。
単純期待値なら、
A
0.20 × 3.0=0.60
B
0.30 × 6.0=1.80
です。
この仮定では、
日本馬が買われすぎた結果、外国馬側に価格的な余裕が生まれています。
海外競馬で狙うべきなのは、
「日本馬は弱い」
という話ではありません。
日本馬が世界トップクラスの能力を持っていることもあります。
重要なのは、
強さに対して何倍で売られているか
です。
海外競馬でも結局、いつもの問題へ戻ります。
強い馬を探す。
ではなく、
強さに対して割安な馬を探す。
ということです。
海外参考オッズは「別市場の集合知」として使える
ここは国内競馬にはない面白さです。
国内JRAレースでは、
「ほかの独立した巨大市場ではこの馬を何倍と評価しているのか」
を見る機会はあまりありません。
海外競馬にはそれがあります。
例えば、
| 馬 | 海外評価 | JRAオッズ |
|---|---|---|
| A | 3倍 | 3.5倍 |
| B | 5倍 | 11倍 |
| C日本馬 | 8倍 | 4倍 |
| D | 15倍 | 17倍 |
という状態なら、
B馬に何らかの評価差があるように見えます。
もちろん、そのまま買えば勝てるわけではありません。
しかし、
「なぜ海外では5倍なのに、日本では11倍なのか」
という問いを持てます。
これはAIが人間の見落とすデータを探すというテーマとも相性がよさそうです。
海外競馬は国内より「市場の歪み」が大きい可能性がある

国内の中央競馬では、多くの参加者が同じ情報を見ています。
競馬新聞。
JRA-VAN。
調教。
パドック。
騎手成績。
血統。
予想家。
AI予想。
かなり多くの情報が共有されています。
その結果、分かりやすく強い馬はすぐ人気になります。
一方、海外競馬では日本人にとって、
「この外国馬、誰?」
というケースが大量にあります。
現地では有名なGⅠ馬でも、日本では知名度が低い。
騎手も知らない。
厩舎も知らない。
前走レース名を見ても格が分からない。
その状態で日本馬だけはよく知っています。
すると市場参加者の情報量に偏りが出る可能性があります。
仮にその偏りがオッズへ反映されるのであれば、
海外競馬は国内競馬とは違った形で期待値を探せる市場
になるかもしれません。
ただし、これは今後のデータで検証したい仮説です。
では海外の人気馬をそのまま買えばよいのか
ここで簡単な戦略を考えたくなります。
「海外で人気なのにJRAでは人気がない馬を買えばいい」
という方法です。
方向性としては面白いと思います。
しかし、それだけで勝てるとは限りません。
海外オッズとJRAオッズには、
- 控除体系
- オッズ形成方法
- 更新時刻
- 情報量
- 馬場状態
- 直前の投票
などの違いがあります。
海外参考オッズも、そのまま「真の勝率」ではありません。
したがって、
海外人気=正解
と考えるのも危険です。
使うなら、
「外国市場では高く評価されている」
という一つの特徴量として扱う方がよさそうです。
海外競馬の最大の難点は「データの土地勘がない」

一方、海外競馬にはかなり大きな弱点があります。
普段JRAを予想している人なら、
東京芝2400m。
中山芝2000m。
阪神芝1600m。
と言われるだけで、なんとなくレースのイメージができます。
しかし、
エプソム芝2410m。
ニューマーケット芝1600m直線。
メイダン芝2410m。
ランドウィック芝2000m。
と言われても、普段見ていなければ分かりません。
実際、今回の116競走には、直線1600mや芝1351m、芝2410mなど、日本では見慣れない条件も含まれています。
国内競馬で蓄積した、
「この枠なら」
「この脚質なら」
という感覚をそのまま使えないのが海外競馬です。
競馬場が変われば「強さ」の意味も変わる
例えば欧州競馬では、直線競馬や起伏の大きいコースもあります。
オーストラリア、香港、アメリカ、UAEでも競馬の条件は異なります。
JRA自身も海外馬券のルールページで、各国によって馬齢の起算方法や重量表記などが異なるため、換算ルールを掲載しています。
つまり、
海外競馬を全部一つのカテゴリとして扱うこと自体がかなり粗い
と言えます。
香港とフランス。
アメリカとイギリス。
ドバイとオーストラリア。
同じ「海外競馬」でも性格はかなり違います。
研究するなら、
国。
競馬場。
芝・ダート。
距離。
直線・周回。
馬場。
レース格。
まで分ける必要がありそうです。
国内向け競馬AIをそのまま持って行くのは難しい
競馬AIの視点では、さらに難しくなります。
仮にJRA国内レースで学習したAIがあるとして、
そのモデルをそのまま英ダービーへ持っていっても、同じようには使えないでしょう。
国内AIが学んでいるのは、
JRAの競馬場。
JRAの騎手。
JRAのクラス体系。
JRAの馬場。
JRAのローテーション。
だからです。
海外では、
未知の競馬場。
未知の騎手。
未知の厩舎。
異なるレース体系。
が大量に出てきます。
特徴量そのものが存在しないケースもあります。
そのため、
海外競馬用のAIを作るなら、かなり別物として考えた方がよさそうです。
しかしAIにとって「オッズ差」は扱いやすい

一方で、AI向きだと思う要素もあります。
それが、
海外評価とJRA評価の差
です。
例えば、
海外参考オッズ。
JRA単勝オッズ。
それぞれから市場が示す評価を作り、
その差を見る。
これは比較的数値化しやすい特徴です。
仮に、
海外では3番人気。
JRAでは8番人気。
という馬がいたとします。
なぜそこまで違うのか。
日本馬への人気集中なのか。
現地では重要視されている実績を日本人が評価していないのか。
単なる市場ノイズなのか。
こうしたケースを大量に集めれば、
「日本市場が海外馬を過小評価しやすい条件」
を探せる可能性があります。
海外競馬では「予想」より「価格差」を研究した方がよいかもしれない
海外競馬で一から、
全馬の能力。
血統。
騎手。
厩舎。
コース適性。
を国内競馬と同じ精度で分析するのは大変です。
それよりも最初は、
市場間の価格差
から入る方が研究しやすいかもしれません。
例えば、
条件A
海外人気上位5頭以内。
条件B
JRAオッズが海外参考オッズより一定以上高い。
条件C
日本馬を除く。
この条件の外国馬を単勝100円ずつ購入したらどうなるか。
かなりシンプルな研究です。
これなら、
「海外競馬を完全に理解する」
必要はありません。
海外市場の評価を一つの予測器として利用する
という考え方です。
ただし海外オッズとの差だけでも過学習は起こる
例えば過去データを調べて、
「海外5番人気以内かつJRAオッズが海外の1.8倍以上なら回収率140%」
という条件を発見したとします。
非常に魅力的です。
しかし、
1.7倍なら90%。
1.8倍なら140%。
1.9倍なら95%。
という結果なら、偶然の可能性があります。
国内AIと同じように、
- サンプル数
- 複数年度
- 国別
- 競馬場別
- オッズ帯別
- 将来データ
で確認する必要があります。
「海外だから市場が甘い」
と最初から決めつけないことも重要です。
116競走への拡大は研究面ではかなり大きい
今回の変更で個人的に面白いのは、
単に馬券を買える回数が増えることではありません。
サンプルを蓄積しやすくなることです。
これまで年間数レースしか海外馬券を研究できなければ、
「日本馬は過剰人気になる」
という仮説があっても、検証に時間がかかります。
候補となる指定競走が116まで増えれば、日本馬の遠征状況次第では、以前より多くの観察機会を得られる可能性があります。
例えば、
- 日本馬のJRAオッズ
- 海外参考オッズ
- 外国馬のJRAオッズ
- 最終着順
- 国
- 競馬場
- 芝・ダート
- 日本馬頭数
を保存していけば、数年後にはかなり面白いデータになるかもしれません。
仮説① 日本馬の過剰人気を逆利用できるか

最も分かりやすい研究テーマです。
日本馬について、
海外参考オッズ ÷ JRAオッズ
を計算します。
例えば、
海外10倍。
JRA5倍。
なら、
日本では海外の半分のオッズです。
このようなケースが継続的に確認できれば、
日本馬が国内で割高になっている可能性があります。
そして外国馬側に価格差が生まれているかを確認します。
ポイントは、
「日本馬を消せば勝てる」
ではありません。
日本馬への資金集中によって、どの外国馬の価格が歪むのか
を見ることです。
仮説② 海外市場と日本市場が一致した馬は堅いのか

逆方向も考えられます。
海外でも1番人気。
JRAでも1番人気。
つまり両市場が同じ馬を高評価しています。
このタイプは、本当に勝率が高いのでしょうか。
例えば、
- 海外1番人気×JRA1番人気
- 海外1番人気×JRA3番人気以下
- 海外3番人気以下×JRA1番人気
で勝率と回収率を比較します。
すると、
市場評価の一致・不一致
そのものが特徴量になるかもしれません。
仮説③ 日本で知られていない外国馬ほどおいしいのか

知名度も面白いテーマです。
例えば、
日本馬と何度も対戦している外国馬。
前年の凱旋門賞上位馬。
世界ランキング上位馬。
こうした馬は日本でも知名度があります。
一方、
現地では実績馬だけれど、日本ではほとんど知られていない馬。
このタイプがJRA独立プールでどのようなオッズになるのか。
もし継続的に割高なオッズが付くのであれば、
情報格差が価格差になっている
可能性があります。
海外レースだからこそ「日本馬を応援する馬券」と分けたい
海外遠征では、日本馬を応援したくなります。
これは競馬の楽しみとして非常に自然です。
凱旋門賞。
ドバイ。
香港。
日本馬が走れば買いたくなります。
しかし、
応援馬券と期待値馬券は分けた方がよい
と思います。
例えば、
日本馬単勝500円。
これは応援馬券。
一方、AIや海外オッズ比較で見つけた外国馬単勝500円。
これは研究馬券。
というように分けます。
日本馬を買った結果をAI戦略の回収率へ混ぜると、
何を検証しているのか分からなくなります。
「知らない馬だから買えない」は逆にチャンスなのか
海外競馬を見て、
「知らない馬ばかりだから買わない」
という判断は合理的です。
分からない市場へ無理に参加する必要はありません。
しかし馬券市場では、
自分が知らないことと、市場全体が知らないこと
を分ける必要があります。
自分だけ知らず、ほかの参加者は詳しいなら不利です。
しかし日本の参加者の多くが同じように外国馬を知らないのであれば、情報を調べた人に優位性が生まれる余地があります。
海外競馬で本当に勝機があるとすれば、
ここなのかもしれません。
国内競馬より勝ちやすいとはまだ言えない
では結論として、
「海外競馬は勝ちやすい」
のでしょうか。
現時点では、そこまでは言えません。
理由は、
- 海外馬のデータ理解が難しい
- コース適性を把握しにくい
- 国ごとに競馬の性格が異なる
- サンプル数がまだ少ない
- JRAオッズも締切まで変動する
- 海外参考オッズ自体も完全な真値ではない
からです。
ただし国内競馬にはあまりない、
二つの市場価格を比較できる
という大きな特徴があります。
その意味では、
「予想が簡単だから勝てる」
ではなく、
価格の歪みを発見できる可能性があるから研究価値がある
という表現の方が近そうです。
海外競馬で最初に記録してみたい項目
116競走への拡大を機に研究するなら、まず次の項目を残してみたいところです。
| 項目 | 観察したいこと |
|---|---|
| JRA単勝オッズ | 日本市場の評価 |
| 海外参考オッズ | 海外市場の評価 |
| オッズ比 | 市場評価のズレ |
| 日本馬か外国馬か | ホームバイアスの有無 |
| 海外人気順位 | 現地評価 |
| JRA人気順位 | 日本評価 |
| 着順 | 結果 |
| 国・競馬場 | 地域差 |
| 芝・ダート | 条件差 |
| 距離 | 距離適性 |
| 日本馬出走頭数 | 応援馬券の影響 |
| 単勝回収率 | 実際の収益性 |
特に、
「海外では人気なのに日本では人気がない馬」
を独立して集計してみたいところです。
海外競馬AIを作るなら段階的に考える
いきなり海外競馬全体の勝率予測AIを作る必要はないと思います。
まずは、
STEP1
海外参考オッズとJRAオッズを保存する。
STEP2
市場間の評価差と成績を比較する。
STEP3
国・競馬場・距離別に分ける。
STEP4
騎手、馬齢、過去実績などを追加する。
STEP5
海外用の勝率モデルを作る。
という流れでもよさそうです。
海外競馬について何も知らない状態から、
いきなりp_winを正確に予測するのは難しいでしょう。
それより、
まず市場のズレを観察するAI
から始めた方が面白い気がします。
海外レースを買う前のチェックリスト
海外馬券を買うなら、次の点を確認してみたいところです。
- 海外参考オッズを確認したか
- JRAオッズとの違いを見たか
- 日本馬だからという理由だけで買っていないか
- 外国馬の現地評価を確認したか
- レース格を理解しているか
- 競馬場の特徴を確認したか
- 日本と同じ感覚で枠や脚質を評価していないか
- 馬場状態を確認したか
- 現地実績を国内実績と同じ尺度で見ていないか
- 応援馬券と研究馬券を分けているか
- 「海外だから荒れそう」で穴馬を買っていないか
- JRA人気だけを見て判断していないか
- 分からないレースなら見送る選択肢を残しているか
そして一番気になるのは、
「海外と日本で、なぜこの馬の評価が違うのか」
です。
その理由を考えることが、海外馬券研究の入口になりそうです。
まとめ
2026年9月5日から、JRAが馬券を発売できる海外の指定競走は32競走から116競走へ大幅に増えます。
ただし116競走すべてが自動的に発売されるわけではなく、農林水産大臣の認可を受け、日本馬が出走予定の競走が実際の発売対象となります。
それでも、海外競馬を馬券として研究できる機会は増えていきそうです。
では、
海外レースは勝てるのか。
現時点では、
「海外の方が簡単だから勝てる」
とは考えにくいと思います。
知らない馬。
知らない騎手。
知らない競馬場。
異なるレース体系。
国内競馬以上に不確実な情報があります。
一方で、海外競馬には国内にはあまりない特徴があります。
JRA独立プールによる日本独自のオッズと、海外市場の評価を比較できることです。
直近のジャックルマロワ賞でも、日本馬2頭は海外参考オッズよりJRA国内で大幅に低い単勝オッズとなっていました。
もちろん、一例だけで日本馬の過剰人気を証明することはできません。
しかし、
日本馬への応援。
外国馬への情報不足。
現地と日本で異なる評価。
こうした要素が独立プールのオッズへどう現れるのかは、かなり興味深い研究対象です。
もしかすると海外競馬で狙うべきなのは、
「勝つ馬をゼロから全部予想すること」
ではないのかもしれません。
海外では高く評価されているのに、日本ではなぜか評価されていない馬を探す。
市場と市場のズレを見る。
そこから始める方法があります。
116競走への拡大は、
単純に馬券を買えるレースが増えるニュースではありません。
競馬AIの観察という意味では、
これまで十分に集められなかった「海外市場と日本市場の価格差」というデータを蓄積できる機会が増える
というニュースにも見えます。
海外競馬は本当に勝てるのか。
日本馬はどれくらい人気しすぎるのか。
外国馬においしいオッズは残るのか。
海外と日本の人気が一致した馬は強いのか。
まだ答えは分かりません。
だからこそ、116競走時代の始まりとともにデータを残しておけば、
数年後には、
海外競馬には本当に日本独自の「歪み」が存在するのか
を少しずつ確認できるかもしれません。





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