ぼくはまだ、競馬を完全には理解していません。
ただ、競馬場ごとの特徴を調べていると、札幌競馬場は見た目以上に特殊なコースだと感じます。
右回りで、ほぼ平坦。
最後の直線は短い。
芝は北海道特有の洋芝。
ここまで聞くと、
「逃げ・先行馬を買えばよい小回りコース」
というイメージを持ちます。
しかし、札幌競馬場は単純な小回りではありません。
4つのコーナーが大きく緩やかで、コース全体が一般的な楕円形というより円形に近い構造です。後方一気は難しい一方、向正面から早めに動く「捲り」が決まりやすいという特徴もあります。
さらに、芝1200メートル、芝1500メートル、芝2000メートル、ダート1700メートルでは、同じ札幌でも求められる能力が異なります。
今回は、2026年の開催日程や重賞競走を確認しながら、札幌競馬場のコース構造、距離別の傾向、注目したい騎手、歴史に残るレースについて整理します。
- 2026年の札幌競馬開催スケジュール
- 2026年に札幌競馬場で行われる重賞
- 札幌競馬場の基本的なコース構造
- 札幌は「小回り」よりも「大きな円」に近い
- 後方一気は難しいが「捲り」には注意
- 札幌芝はオール洋芝
- 函館と札幌は同じ洋芝でも違う
- 芝1200メートルの特徴
- 芝1500メートルは札幌独自の条件
- 芝1800メートルの特徴
- 芝2000メートルの特徴
- 芝2600メートルの特徴
- ダート1000メートルの特徴
- ダート1700メートルの特徴
- コース別の脚質傾向を整理する
- 開催前半と後半で馬場は変わる
- 札幌競馬場で注目したい騎手
- ワールドオールスタージョッキーズ
- 札幌競馬場に残る記録と伝説
- 札幌記念の変化
- 洋芝で育つ未来の名馬
- 札幌競馬場で馬券を買う前のチェック項目
- 競馬AIで札幌を扱うなら追加したい情報
- まとめ
2026年の札幌競馬開催スケジュール
2026年の札幌競馬は、7月下旬から9月上旬にかけて、2開催14日間が組まれています。
| 開催 | 開催期間 | 日数 | 主な重賞 |
|---|---|---|---|
| 第1回札幌 | 7月25日~8月16日 | 8日 | クイーンS、エルムS、札幌記念 |
| 第2回札幌 | 8月22日~9月6日 | 6日 | キーンランドC、札幌2歳S |
北海道シリーズは函館開催から札幌開催へ引き継がれ、夏競馬の後半を担います。
本州の競馬場が暑さの厳しい時期に、比較的涼しい北海道で開催されることもあり、トップクラスの騎手や有力馬が札幌へ集まります。
一方で、開催が後半へ進むと洋芝の傷みが大きくなり、序盤と終盤では馬場の性質が変わる可能性があります。
同じ札幌芝でも、
- 第1回開催の序盤
- 札幌記念の頃
- 第2回開催の終盤
を一つの傾向として扱わない方がよさそうです。
2026年に札幌競馬場で行われる重賞
2026年の札幌競馬場では、次の5つの平地重賞が予定されています。
| 開催日 | レース名 | 格 | コース |
|---|---|---|---|
| 8月2日 | クイーンステークス | GIII | 芝1800メートル |
| 8月8日 | エルムステークス | GIII | ダート1700メートル |
| 8月16日 | 札幌記念 | GII | 芝2000メートル |
| 8月23日 | キーンランドカップ | GIII | 芝1200メートル |
| 9月5日 | 札幌2歳ステークス | GIII | 芝1800メートル |
札幌記念は夏競馬では数少ないGIIで、秋の中長距離GIを見据える実力馬が出走することがあります。
一方、クイーンSは牝馬、エルムSはダート、キーンランドCはスプリント、札幌2歳Sは若駒の中距離戦です。
一つの競馬場で、芝短距離からダート中距離、2歳戦、古馬の実力馬対決まで幅広いレースが行われます。
札幌競馬場の基本的なコース構造
札幌競馬場は右回りで、芝・ダートともにほぼ平坦です。
JRAが公表している主なコース寸法は次のとおりです。
| コース | 1周距離 | 直線距離 | 高低差 |
|---|---|---|---|
| 芝Aコース | 1,640.9メートル | 266.1メートル | 0.7メートル |
| 芝Bコース | 1,650.4メートル | 267.6メートル | 0.7メートル |
| 芝Cコース | 1,659.8メートル | 269.1メートル | 0.7メートル |
| ダート | 1,487.0メートル | 264.3メートル | 0.9メートル |
芝の直線266.1メートルはかなり短く、ダートも264.3メートルしかありません。
ただし、札幌は単にコース全体が小さいわけではありません。
芝Aコースの1周距離は1,640.9メートルあり、ローカル競馬場として極端に小さいわけではありません。それでも直線が短いのは、コース全体に占めるコーナー部分が長いからです。
4つのコーナーはいずれも大きく緩やかで、一般的な楕円形の競馬場よりも円に近い形をしています。
この構造によって、馬はコーナーでも比較的スピードを保ちやすくなります。
札幌は「小回り」よりも「大きな円」に近い
札幌競馬場については、小回りという表現がよく使われます。
確かに直線は短く、後方の馬が差し切る時間も限られています。
しかし、福島や小倉のようにコーナーが急なコースとは少し違います。
札幌のコーナーは半径が大きく、緩やかです。
そのため、コーナーで極端に減速してから直線だけで再加速するのではなく、3コーナーから4コーナーにかけてスピードを上げ、その勢いを保ったままゴールへ向かう形になりやすいと考えられます。
重要なのは、直線で一瞬だけ速い脚を使うことではありません。
コーナーから長く加速し続けられるか
です。
東京や新潟で上がり3ハロン最速を記録している馬でも、直線に入ってからエンジンがかかるタイプは間に合わない場合があります。
反対に、早めに動いて長く脚を使える馬は、後方からでも届く可能性があります。
後方一気は難しいが「捲り」には注意

JRAのコース解説では、札幌は直線が短く、スパイラルカーブも採用されていないため、後方一気の追い込み馬は苦戦傾向にあると説明されています。
ただし、差し馬や追い込み馬をすべて消せばよいわけではありません。
札幌では、向正面や3コーナー手前から外を回して進出する「捲り」が比較的起こりやすいとされています。
最後方のまま4コーナーへ入り、直線だけで全馬を抜くのは難しい。
一方で、向正面から位置を上げ、4コーナーでは先団へ取りついている馬なら勝負になります。
同じ差し馬でも、
- 直線まで動かないタイプ
- 3コーナー前から長く脚を使えるタイプ
では、札幌への適性が違います。
AIや過去成績を見る場合も、最終的な上がり順位だけでなく、
4コーナーまでにどの程度位置を上げていたか
を確認したいところです。
札幌芝はオール洋芝
札幌競馬場の芝は、函館と同じく洋芝のみで構成されています。
JRAの馬場情報では、ケンタッキーブルーグラス、トールフェスク、ペレニアルライグラスの3品種を混ぜて使用する形が紹介されています。
洋芝は、本州の競馬場で土台として使われる野芝と比べて、
- 寒冷な気候に強い
- 保水性が高い
- 耐久性はやや低い
- 走破時計が遅くなりやすい
という特徴があります。
そのため、札幌では単純な高速決着への適性だけでなく、
- 洋芝実績
- 少し時計のかかる馬場への適性
- パワー
- 持続力
- 馬群の中でも脚を使える器用さ
が重要になります。
ただし、「札幌は必ず時計が遅い」と決めつけるのも危険です。
芝の状態が良く、天候にも恵まれれば、洋芝でも速い時計が出ます。
洋芝適性は一つの材料ですが、当日の走破時計や上がりタイムも確認する必要があります。
函館と札幌は同じ洋芝でも違う

北海道シリーズでは、函館で好走した馬が札幌にも出走します。
どちらも右回りの洋芝で、直線も短いため、似たコースに見えます。
しかし、細かい構造は異なります。
札幌芝の直線は266.1メートル、函館は262.1メートルと大きな差はありません。
一方、札幌は大きく緩やかなコーナーが続き、ほぼ平坦です。函館はコース全体に起伏があり、コーナーも札幌とは異なります。札幌は水はけも良く、JRAの解説では函館ほど雨の影響を受けにくいとされています。
つまり、
「函館で好走したから札幌も得意」
とは限りません。
洋芝適性は共通していても、
- 起伏への適性
- コーナーでの加速
- 捲る能力
- 平坦コースでの持続力
を分けて確認した方がよさそうです。
芝1200メートルの特徴
キーンランドカップの舞台となるコースです。
スタート後、3コーナーまでの距離にはある程度余裕があります。
しかし、短距離戦らしく序盤から速い流れになりやすく、直線も短いため、基本的には前方で運べる馬が有利になりやすい条件です。
注目したいタイプ
- スタートが安定している馬
- 逃げ・先行できる馬
- 好位から速い流れに対応できる馬
- 洋芝でもスピードを維持できる馬
- 4コーナーで射程圏に入れる差し馬
ただし、逃げ馬が多く前半が速くなれば、好位差しが浮上します。
直線が短いからといって、最内の逃げ馬だけを買えばよいわけではありません。
重要なのは、4コーナーでの位置です。
後方の馬を買う場合も、コーナーで進路を確保しながら位置を上げられるかを確認したいところです。
芝1500メートルは札幌独自の条件
芝1500メートルは、JRAでは札幌競馬場だけで行われる特殊な条件です。
スタート地点は1コーナー横のポケットにあり、最初のコーナーまでの距離が短くなっています。
そのため、序盤の位置取り争いが重要です。
外枠の馬は内へ入るまでに距離を使いやすく、内寄りの馬は好位置を取りやすい可能性があります。
一方で、内枠でもスタートが遅ければ馬群に包まれます。
注目したいタイプ
- スタート後に好位置を取れる馬
- コーナリングが上手な馬
- 1400~1600メートルで安定している馬
- 直線勝負だけに依存しない馬
- 札幌芝1500メートルで実績がある馬
札幌芝1500メートルは、距離適性だけでなく、枠順と位置取りが結果へ影響しやすいコースです。
AIで扱う場合も、通常の芝1600メートルと同じカテゴリーに入れず、独立した条件として扱う方が自然だと思います。
芝1800メートルの特徴
クイーンSと札幌2歳Sの舞台です。
スタート後すぐに1コーナーへ向かうため、序盤の位置取りが重要になります。
コースをほぼ1周する形で、道中はコーナー部分を長く走ります。
狙いやすいタイプ
- 内から好位を取れる馬
- 折り合いに不安がない馬
- コーナーでスムーズに加速できる馬
- 早めに動いても脚が残る馬
- 洋芝での持続力がある馬
特に2歳戦では、馬の経験が少なく、コーナーを4回回ること自体が課題になります。
東京や新潟の広いコースで末脚を見せた馬が、札幌でも同じように走れるとは限りません。
器用さ、折り合い、馬群への対応も必要です。
芝2000メートルの特徴
札幌記念の舞台です。
スタンド前からスタートし、コースを1周します。
最初のコーナーまで一定の距離があるため、芝1800メートルほど序盤の枠順に左右されない面はあります。
ただし、直線が短いため、後方の馬は早めに動かなければ間に合いません。
注目したい能力
- 好位から中団で運べる
- 3コーナー前から長く脚を使える
- 洋芝でのパワーがある
- コーナーで速度を落としすぎない
- 2000メートルで折り合える
- 多頭数でも進路を確保できる
札幌記念ではGI級の馬が出走することもあり、能力差だけで押し切るケースもあります。
それでも、東京や阪神外回りのように、直線まで脚をためてから瞬発力だけで差し切るのは簡単ではありません。
実績馬であっても、どの位置から競馬をするのかを確認する必要があります。
芝2600メートルの特徴
札幌芝2600メートルは、スタミナだけでなく立ち回りも必要なコースです。
長距離戦ですが、コースはほぼ平坦で直線も短いため、最後まで待ってから追い込む形は難しくなります。
レース途中でペースが緩みやすく、向正面から動く馬も出てきます。
注目したいタイプ
- 長距離でも好位を取れる馬
- 折り合いがつく馬
- 捲る競馬ができる馬
- 洋芝でバテずに走れる馬
- 小回り長距離で実績がある馬
長距離だから後方で脚をためればよい、とは限りません。
残り800メートル付近からの持続力勝負に対応できるかが重要です。
ダート1000メートルの特徴

札幌ダート1000メートルは、直線が短く、序盤のスピードが重要なコースです。
スタート直後から先行争いが始まり、後方の馬が直線だけで差し切る時間はほとんどありません。
基本的には、
- スタートが速い
- ダッシュ力がある
- 先行できる
- 砂をかぶらず運べる
- 1000メートルの速い流れに対応できる
という馬を評価しやすい条件です。
出遅れは大きな不利になります。
前走の着順だけでなく、最初の通過順位やスタートの安定性を確認したいところです。
ダート1700メートルの特徴
エルムSの舞台となる札幌ダート1700メートルは、札幌開催の中心的なダート条件です。
最初のコーナーまでの距離が比較的短く、序盤で位置を取れる馬が有利になりやすいコースです。
直線も264.3メートルしかないため、後方からの追い込みは展開に左右されます。
狙いやすいタイプ
- 逃げ・先行できる馬
- 好位から長く脚を使える馬
- 1700メートルで実績がある馬
- コーナー4回の競馬が得意な馬
- 小回りダートで安定している馬
差し馬を評価する場合は、前が止まるのを待つタイプより、3コーナーから自分で進出できる馬を優先したいところです。
また、外を回し続けると距離損が大きくなります。
枠順だけでなく、どの位置で最初のコーナーへ入れそうかを考える必要があります。
コース別の脚質傾向を整理する
| コース | 注目したい脚質・能力 | 注意点 |
|---|---|---|
| 芝1200メートル | 逃げ、先行、好位差し | 後方一気は届きにくい |
| 芝1500メートル | 先行、好位差し | 最初のコーナーまでが短い |
| 芝1800メートル | 先行、好位、捲り差し | コーナーでの器用さが必要 |
| 芝2000メートル | 好位差し、持続力型 | 直線待ちの追い込みは不利 |
| 芝2600メートル | 好位、捲り、スタミナ型 | 早めに動く展開への対応 |
| ダート1000メートル | 逃げ、先行 | 出遅れの影響が大きい |
| ダート1700メートル | 逃げ、先行、好位 | 外々を回る差し馬は距離損 |
| ダート2400メートル | 先行、捲り、スタミナ型 | 位置取りと折り合いが重要 |
札幌では、直線だけで差し切る馬よりも、
4コーナーまでに勝負できる位置へ移動できる馬
を評価した方がよさそうです。
開催前半と後半で馬場は変わる
札幌の芝は洋芝で、野芝より耐久性が低いとされています。
開催前半は芝の状態が良く、内側を通る先行馬が有利になることがあります。
しかし、開催が続くと内側の傷みが進みます。
すると、
- 内を避けて走る馬が増える
- 外差しが届く
- 走破時計がかかる
- パワー型が浮上する
といった変化が起こる可能性があります。
ただし、「開催後半だから外差し」と固定するのも危険です。
芝の張り替え、コース替わり、天候によって状態は変わります。
重要なのは、その日の前半レースです。
- 逃げ馬がどこを通っているか
- 直線で内外のどちらが伸びるか
- 上がり時計が速いか
- 人気薄がどの位置から好走したか
を確認する方が、長期的な枠順傾向より現在の馬場を把握しやすいでしょう。
札幌競馬場で注目したい騎手
騎手成績は、その年に集まった騎乗馬の質や騎乗数にも左右されます。
そのため、単年のリーディングだけで「札幌巧者」と断定することはできません。
それでも、北海道開催で継続的に騎乗し、札幌独特の仕掛けどころを経験している騎手には注目したいところです。
2025年の札幌リーディング
2025年の札幌開催では、横山武史騎手が18勝を挙げ、2年ぶり4回目の札幌リーディングを獲得しました。
2位は丹内祐次騎手、3位は佐々木大輔騎手で、ともに14勝でした。
| 順位 | 騎手 | 1着 | 2着 | 3着 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 横山武史 | 18 | 13 | 14 |
| 2位 | 丹内祐次 | 14 | 17 | 20 |
| 3位 | 佐々木大輔 | 14 | 7 | 5 |
横山武史騎手は、北海道シリーズで有力馬への騎乗が多く、2025年は函館に続いて札幌でもリーディングを獲得しました。
丹内祐次騎手は2着17回、3着20回と、勝利数だけでなく馬券圏内への好走数が多かった点が目立ちます。
佐々木大輔騎手も14勝を挙げ、札幌開催で存在感を示しました。
注目したい騎手
札幌で騎手を見るなら、次のような存在が候補になります。
| 騎手 | 注目したい理由 |
|---|---|
| 横山武史 | 2025年札幌リーディング。北海道での騎乗経験が豊富 |
| 丹内祐次 | 北海道開催への参戦が多く、2025年は2・3着数も多い |
| 佐々木大輔 | 2025年札幌で14勝。若手ながら北海道で好成績 |
| 横山典弘 | 早めの仕掛けや位置取りの工夫に注目 |
| 武豊 | 札幌の大レースでの騎乗経験が豊富 |
| C.ルメール | 夏に札幌へ参戦する年は有力馬への騎乗が多い |
ただし、有名騎手だから無条件に買うのは危険です。
好成績の騎手は人気馬への騎乗も多く、勝率が高くても回収率が高いとは限りません。
確認したいのは、
- 芝かダートか
- 距離別成績
- 人気別成績
- 先行馬と差し馬のどちらで好成績か
- 単勝・複勝回収率
- 騎乗馬の平均人気
です。
札幌は仕掛けのタイミングが重要なため、騎手経験は評価材料になります。
しかし、それがオッズへ織り込まれているかも確認する必要があります。
ワールドオールスタージョッキーズ
札幌競馬場では、世界や地方競馬から招かれた騎手とJRA所属騎手が競う「ワールドオールスタージョッキーズ」が行われます。
2025年も札幌競馬場で実施され、個人戦とチーム対抗戦が組まれました。
普段は同じレースで見られない騎手が集まり、抽選で決められた騎乗馬でポイントを争います。
札幌は大きなコーナーと短い直線を持ち、仕掛けどころの判断が重要です。
そのため、同じ馬でも騎手によって、
- 位置を取りに行くのか
- 内で脚をためるのか
- 早めに捲るのか
- 直線まで待つのか
という違いが見えやすい舞台です。
札幌競馬場が「騎手同士の駆け引きを見る競馬場」と言われる理由の一つでしょう。
札幌競馬場に残る記録と伝説
札幌記念はもともとダートの重賞だった
現在の札幌記念は芝2000メートルで行われています。
しかし、創設時から芝だったわけではありません。
札幌記念は1965年に創設され、第1回は砂コース2000メートルで行われました。
札幌競馬場には長く芝コースがなく、1968年までは左回りの砂、1969年から1974年までは左回りのダート、1975年から1989年までは右回りのダートで施行されました。
1989年に芝コースが新設され、芝の運用が始まった1990年から芝2000メートルで行われています。
現在の華やかな札幌記念からは想像しにくいですが、札幌競馬場の芝コースの歴史は比較的新しいものです。
2014年札幌記念、ハープスターとゴールドシップ
2014年の札幌記念は、札幌競馬場を代表する名勝負の一つです。
桜花賞馬ハープスターと、すでにGIを複数勝っていたゴールドシップが対戦しました。
レースでは両馬が後方から早めに進出し、ハープスターがゴールドシップを下して優勝しました。
札幌は後方一気が難しいコースです。
しかし、この2頭は直線だけで追い込んだのではありません。
3コーナー付近から外を回して進出し、4コーナーでは前を射程圏に入れていました。
まさに札幌で差し馬が勝つための、
早めに動く競馬
をトップクラスの2頭が見せたレースです。
また、両馬はこの後、フランスの凱旋門賞へ向かりました。
札幌記念が秋の大舞台だけでなく、海外遠征への前哨戦にもなり得ることを示した一戦でした。
札幌記念の変化
札幌記念は1997年にハンデ戦から別定戦へ変更され、2006年には実力馬の参戦を促す目的で定量戦となりました。
同じ2006年からサマー2000シリーズの対象競走にもなっています。
夏競馬のGIIという位置づけに加え、秋のGIを目指す有力馬が始動するレースとして存在感を高めてきました。
GIではありませんが、出走馬の顔ぶれによっては「夏の大一番」と呼びたくなるレースです。
洋芝で育つ未来の名馬
札幌2歳Sは、キャリアの浅い2歳馬が洋芝1800メートルを走る重賞です。
コーナーを4回回り、短い直線へ向かうため、単純なスピードだけではなく、
- 折り合い
- コーナリング
- 持続力
- 馬群への対応
- 洋芝適性
が問われます。
その後にクラシックや古馬GIで活躍する馬が出走することもあり、完成前の若駒がどのような競馬をするかを見るレースでもあります。
着順だけでなく、道中の位置取りやコーナーでの反応を観察したい重賞です。
札幌競馬場で馬券を買う前のチェック項目
| 確認項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 4コーナーの想定位置 | 直線が短く、後方では届きにくい |
| 早めに動けるか | 捲りや持続的な進出が重要 |
| 洋芝実績 | 野芝とは走りやすさが異なる |
| コーナー4回の実績 | 器用さや折り合いを確認 |
| 逃げ・先行馬の数 | ペースと前残りの可能性を考える |
| 枠順 | 最初のコーナーまでの距離によって影響が変わる |
| 開催何日目か | 芝の傷みや進路傾向が変化する |
| 当日の脚質傾向 | 長期傾向より現在の馬場を確認 |
| 函館からの転戦 | 同じ洋芝でもコース構造が異なる |
| 騎手の札幌経験 | 仕掛けのタイミングが重要 |
| オッズ | コース巧者が過剰人気になっていないか |
札幌では、「逃げ・先行有利」だけで終わらせず、差し馬がどの段階で動けるかを見る必要があります。
直線入口で最後方なら厳しい。
しかし、向正面から進出できる馬なら、脚質表記が「追込」でも評価できる場合があります。
競馬AIで札幌を扱うなら追加したい情報
現在ぼくが使っている競馬AIでは、当日のレース条件、馬の基本属性、過去5走の要約統計などからp_winを算出しています。
札幌競馬場をより細かく評価するなら、次の情報を追加したいところです。
- 札幌での過去成績
- 函館を含めた洋芝成績
- 右回り成績
- コーナー4回のコース成績
- 3コーナー・4コーナーの位置変化
- 捲り経験
- 逃げ・先行馬の頭数
- 開催日数
- A・B・Cコースの区分
- 当日の内外の伸び
- 騎手の札幌距離別成績
特に気になるのは、通過順位の変化です。
例えば、
1コーナー12番手
2コーナー11番手
3コーナー6番手
4コーナー3番手
という馬は、単純な脚質分類では差し・追い込みに見えます。
しかし、札幌では有効な捲りができる馬かもしれません。
反対に、毎回4コーナーでも最後方にいる馬は、上がりが速くても札幌では届かない可能性があります。
「差し」や「追込」という一つのカテゴリよりも、
レース途中で位置を上げられる能力
を特徴量にした方が、札幌の性質を捉えやすいように思います。
まとめ
札幌競馬場は、右回り、ほぼ平坦、短い直線、オール洋芝という特徴を持つ競馬場です。
主なポイントを整理すると、次のようになります。
- 芝の直線はAコースで266.1メートル
- ダートの直線は264.3メートル
- 高低差が小さく、ほぼ平坦
- 4つのコーナーが大きく緩やか
- 一般的な楕円形より円形に近い
- 後方一気は難しい
- 早めに動く捲りには注意
- 芝はオール洋芝
- 函館と同じ洋芝でもコース構造は異なる
- 短距離とダートでは先行力が重要
- 中距離と長距離では持続力と早めの仕掛けが必要
- 開催後半は芝の傷みを確認する
- 騎手の仕掛けどころも大きな要素になる
ぼくはまだ、札幌競馬場を完全に理解できているわけではありません。
以前は、直線が短いなら前にいる馬を買えばよいと思っていました。
しかし、札幌ではコーナー部分が長く、直線へ入る前から勝負が始まっています。
逃げ馬が有利になることもあれば、後方の馬が向正面から捲って押し切ることもあります。
札幌競馬場を考えるうえで重要なのは、
直線でどれだけ速く走れるかではなく、4コーナーまでにどの位置へ移動できるか
なのかもしれません。




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