競馬予想を見ていると、ときどき非常に強い数字を見かけます。
「勝率90%」
「10レース中9レース的中」
「ほぼ外さない予想」
こうした表現です。
もし本当に勝率90%なら、かなりすごいです。
10回買えば9回勝つ。
100回なら90回。
馬券を買う側からすれば、ほとんど負けないように見えます。
では、競馬予想で本当に「勝率90%」は成立するのでしょうか。
AI予想でも、人間の予想でも、そんな数字を長期間維持することは可能なのでしょうか。
今回は、
競馬における「勝率90%」という数字が何を意味するのか
を考えてみます。
- まず「勝率90%」の勝率とは何なのか
- 単勝1点で勝率90%なら相当異常
- ただし「条件を限定すれば」90%は理論上あり得る
- 10レース中9勝と1,000レース中900勝は全く違う
- 本当に勝率90%なら、10回に1回は普通に負ける
- 勝率90%でも10連勝は意外と難しい
- 「的中率90%」なら作るのはもっと簡単
- 勝率90%でも回収率70%なら負ける
- 「ほぼ当たる馬」は当然みんな買う
- 勝率90%と回収率100%超を両立する方が難しい
- AIが90%と予測すること自体はできる
- 「自信満々のAI」は優秀とは限らない
- 90%予測はデータリークも疑いたい
- 過学習でも高勝率は作れる
- 条件を絞れば絞るほど「90%」は作りやすい
- 「年間5レースで勝率90%」は運用としてどうなのか
- 高勝率戦略ほど1回の外れが精神的に痛い
- 複勝なら90%に近づきやすい?
- ワイドならさらに的中率は上げられる
- 100%的中する馬券も存在する
- 本当に知りたいのは「期待値」
- 人間は「当たる予想」を高く評価しやすい
- AIを作っていても的中率を上げたくなる
- 「勝率90%モデル」を目指す必要はない
- 10%の馬を正しく10%と評価できるAIも優秀
- 勝率90%を見たら確認したいこと
- 「90%」より「900/1,000」の方が情報量が多い
- AIなら「90%の正しさ」を後から検証できる
- もしかすると90%予測が一度も出ないAIの方が正常かもしれない
- 「勝率90%」を目標にすると見送りばかりになる可能性
- 「当てたい」と「増やしたい」は目的が違う
- 競馬AIの目標は「90%当てる」ではなく「確率を誤魔化さない」
- まとめ
まず「勝率90%」の勝率とは何なのか
最初に確認したいのはここです。
競馬では「勝率」という言葉がかなり曖昧に使われます。
例えば、
本命馬が1着になった割合。
推奨馬が3着以内に入った割合。
何かしらの馬券が当たった割合。
複数点買ったレースで1点でも的中した割合。
これらは全部違います。
単勝1点で90%的中。
複勝1点で90%的中。
ワイド10点買いで90%的中。
では難易度がまったく違います。
そのため、
「勝率90%」
という数字を見たときは、
何をもって勝ちとしているのか
を最初に確認する必要があります。
単勝1点で勝率90%なら相当異常

最も厳しい条件で考えてみます。
毎レース1頭だけ選ぶ。
その馬が1着なら勝ち。
つまり単勝1点予想です。
これで長期的に90%勝つなら、かなり異常な数字です。
競馬は複数頭が同時に走ります。
8頭立てでも12頭立てでも18頭立てでも、1頭だけが勝ちます。
圧倒的な1番人気ですら毎回勝つわけではありません。
出遅れ。
不利。
展開。
馬場。
位置取り。
体調。
故障。
さまざまな偶発要素があります。
そのため、あらゆるレースから毎回1頭選んで90%勝つというのは、少なくとも普通の競馬予想とはかなり離れた状態です。
ただし「条件を限定すれば」90%は理論上あり得る

では絶対に不可能なのでしょうか。
ここは少し違います。
例えば、
「AIが勝率90%以上と判定した馬だけ買う」
というルールにします。
年間数千レースある中で、その条件を満たす馬が3頭しかいなかった。
そして3頭とも勝った。
すると実績は勝率100%です。
理論上は成立します。
つまり、
母集団を極端に絞れば、高勝率は作れます。
問題は、その数字がどれくらいのレース数で出ているかです。
10レース中9勝と1,000レース中900勝は全く違う
例えば、
10レース中9勝。
勝率90%。
これは確かに事実です。
しかしサンプルは10レースです。
一方、
1,000レース中900勝。
これも勝率90%です。
同じ数字ですが、信用度はまったく違います。
10レースならかなり上振れます。
本当の勝率が70%程度でも、短期間で9勝することはあり得ます。
一方、1,000レースで90%近くを維持するなら、偶然だけでは説明しにくくなります。
以前考えた、
「競馬予想の実績は何レースあれば信用できるのか」
という話にもつながります。
数字を見るときは、
率だけでなく分母を見る
必要があります。
本当に勝率90%なら、10回に1回は普通に負ける

勝率90%という数字には、少し心理的な罠があります。
90%と聞くと、
「ほぼ確実」
に感じます。
でも逆に言えば、
10%は負ける
ということです。
10回に1回。
20回なら平均2回。
100回なら平均10回。
普通に外れます。
さらに負けが連続することもあります。
勝率90%でも2連敗する可能性はあります。
確率だけで考えれば、
0.1 × 0.1 = 1%。
100回程度試せば、どこかで起きても不思議ではありません。
「90%なのに外れた」
ではありません。
90%だからこそ、10%側も最初から含まれています。
勝率90%でも10連勝は意外と難しい
逆方向から見ると分かりやすいです。
本当に各レースの勝率が90%だったとします。
10回すべて勝つ確率は、
0.9の10乗。
約35%です。
つまり勝率90%の予想でも、
10連勝できる確率は半分もありません。
どこかで1回は負ける方が普通です。
90%という数字を見ると無敵に感じますが、確率として見ると意外とそうでもありません。
「的中率90%」なら作るのはもっと簡単

一方、
「馬券的中率90%」
なら話はかなり変わります。
例えば18頭立てで、
複勝を3頭買う。
ワイドを大量に買う。
三連複を広くBOX購入する。
こうすれば的中率を上げることはできます。
極端に言えば、
全組み合わせを買えば必ず当たります。
的中率100%です。
しかし利益は出ません。
つまり、
的中率を上げること自体は、それほど難しくありません。
買い目を増やせばいいからです。
問題は、払戻が購入額を上回るかです。
勝率90%でも回収率70%なら負ける
ここが一番重要だと思います。
例えば10レース買います。
9レース当たる。
勝率90%です。
しかし毎回100円買って、的中時の払戻が平均105円だったらどうでしょうか。
購入額は1,000円。
9回的中して、
945円。
回収率94.5%です。
90%も勝っているのに負けます。
競馬では、
高勝率=儲かる
ではありません。
むしろ勝率を極端に高めようとすると、低オッズの人気馬ばかり買うことになりやすいです。
結果として回収率が下がる可能性があります。
「ほぼ当たる馬」は当然みんな買う

例えばある馬が本当に90%の確率で勝つとします。
その情報を市場も知っている。
すると、その馬は強烈に売れます。
理論上の適正オッズを単純化すれば、
1 ÷ 0.9 ≒ 1.11倍。
しかありません。
しかも実際の競馬には控除があります。
つまり、本当に誰が見ても90%勝つ馬なら、
高い配当を期待するのは難しいです。
競馬は予想ゲームであると同時に市場ゲームです。
強い馬を見つけるだけではなく、
その強さがオッズにどこまで織り込まれているか
を見る必要があります。
勝率90%と回収率100%超を両立する方が難しい
競馬予想として本当にすごいのは、
勝率90%
だけではありません。
長期間。
十分なサンプル。
固定ルール。
事前予想。
そして回収率100%超。
この条件がそろうことです。
例えば、
勝率90%。
平均的中オッズ1.2倍。
なら単純な期待値は、
0.9 × 1.2 = 1.08。
理論上は108%です。
かなり強いです。
しかし市場がその馬の真の勝率を90%と理解しているなら、1.2倍も付く状態が長く続くのかという問題があります。
誰でも買います。
オッズは下がります。
つまり、
高勝率と高配当を長期間両立するほど、市場との大きなズレが必要
になります。
AIが90%と予測すること自体はできる

競馬AIなら、
p_win=0.90
という数値を出すこと自体はできます。
問題は、その90%が正しいかです。
AIが、
「この馬の勝率は90%」
と100回予測した。
その100頭のうち90頭前後が実際に勝った。
なら、かなり良いキャリブレーションです。
しかし実際には50頭しか勝っていなかった。
ならAIが過信しています。
つまりAIでは、
90%という数字を出せるかではなく、90%と言った馬が本当に90%勝つか
を見る必要があります。
「自信満々のAI」は優秀とは限らない
例えばモデルA。
ある馬にp_win 0.92。
モデルB。
同じ馬に0.68。
結果、その馬が勝った。
この1レースだけならモデルAがすごく見えます。
しかし100レース集めると、
モデルAの90%予測馬は70%しか勝っていない。
モデルBの70%予測馬は69%勝っている。
なら、モデルBの方が確率予測としては正確です。
競馬AIで重要なのは、
自信の大きさ
ではありません。
自信の大きさが現実と一致しているか
です。
90%予測はデータリークも疑いたい

競馬AIを作っていて、
90%。
95%。
99%。
という予測が大量に出るようになった。
しかもバックテストではほぼ全部当たる。
これは嬉しいです。
しかし同時に少し怖いです。
例えば、
レース後にしか分からない情報が特徴量へ混ざっている。
未来の騎手成績を使っている。
最終オッズを不適切に使っている。
目的変数に近すぎる情報が入っている。
こうしたデータリークがあると、異常に強いモデルができます。
競馬AIで突然「勝率90%モデル」が完成したら、
喜ぶ前に、
何か漏れていないか
を確認した方がいいかもしれません。
過学習でも高勝率は作れる
データリークがなくても、過学習があります。
例えば過去10年間を分析して、
この条件なら勝率92%。
というルールを発見したとします。
しかし、その条件を探すまでに何千種類もの組み合わせを試していた。
すると偶然高勝率になった条件が見つかっているだけかもしれません。
競馬は条件をいくらでも細分化できます。
東京。
芝。
1600m。
1番人気。
4歳。
良馬場。
1枠。
ルメール。
前走1着。
ここまで絞れば、どこかに異常に高い数字が見つかる可能性があります。
でも未来でも再現するとは限りません。
条件を絞れば絞るほど「90%」は作りやすい

例えば、
「単勝1.1倍以下の馬だけ」
「GⅠ勝利経験馬だけ」
「AI指数1位かつ市場1番人気かつ指数差大」
など、条件を厳しくします。
すると対象レースは少なくなります。
勝率は上がる可能性があります。
最終的には、
過去10年で対象10レース。
9勝。
勝率90%。
という条件も作れます。
数字だけなら90%です。
しかし、次の対象レースがいつ来るか分かりません。
しかも10レースでは再現性も不明です。
だから高勝率実績を見るときは、
高勝率になった代わりに何レース捨てているのか
も重要です。
「年間5レースで勝率90%」は運用としてどうなのか
極端な高勝率戦略には、別の問題があります。
対象レースが少なすぎます。
例えば年間5レース。
ほぼ全部当たる。
これは楽しいです。
しかし利益を積み上げるには購入金額を大きくする必要があります。
しかも1回の外れがかなり重くなります。
勝率90%でも、5レースなら当然1敗する年もあります。
「高勝率だから安全」
と思って賭け金を大きくすると、その10%の外れが大きな損失になります。
勝率が高いほど賭け金を増やしたくなる心理にも注意が必要です。
高勝率戦略ほど1回の外れが精神的に痛い

例えば勝率30%の戦略。
外れる。
まあ普通です。
しかし勝率90%と言われた戦略。
外れる。
「なんで?」
となります。
連続して外れると、
「本当に90%なの?」
となります。
つまり高勝率をうたうほど、利用者の期待も上がります。
本来10%の敗北は普通なのに、
失敗してはいけないもの
のように感じてしまいます。
これは以前考えた「だまし討ち」やメンタルの記事ともつながります。
複勝なら90%に近づきやすい?
単勝よりは可能性があります。
強い人気馬の複勝。
あるいは複勝圏確率がかなり高い馬だけ厳選。
こうすれば90%近い的中率になる区間はあり得ます。
しかし当然、複勝オッズは低くなりやすいです。
例えば複勝1.1倍を90%当てても、
0.9 × 1.1 = 0.99。
単純計算では回収率99%です。
勝率は90%。
でも利益は残らない。
この例は、
勝率という数字だけを追う危険性
をかなり分かりやすく表しています。
ワイドならさらに的中率は上げられる

複数頭選んでワイドを買えば、的中率はもっと上げられます。
しかし点数も増えます。
例えば上位5頭のワイドBOX。
10点。
かなり当たりそうに見えます。
実際、1点買いより的中率は高くなります。
ただし毎レース10点分のコストがかかります。
高的中率を作るために購入点数を増やしているだけなら、利益とは別の話です。
だから、
「90%的中」
という広告的な数字ほど、
何点買っているか
を見た方がいいです。
100%的中する馬券も存在する
極端に考えれば、もっと分かりやすいです。
全馬単勝を買う。
必ず勝ち馬が入ります。
的中率100%です。
全ての馬連を買う。
必ず当たります。
三連複も全通り買えば必ず当たります。
でも普通は損をします。
つまり競馬では、
的中率100%ですら価値の証明にはならない
ということです。
この事実を見ると、「勝率90%」だけでは何も分からないことがよく分かります。
本当に知りたいのは「期待値」
競馬AIで最終的に見たいのは、
当たるかどうか
だけではありません。
確率に対してオッズが高いか。
例えば、
AI勝率90%。
単勝1.05倍。
なら、
0.90 × 1.05 = 0.945。
買わない。
一方、
AI勝率30%。
単勝5倍。
なら、
0.30 × 5 = 1.50。
理論上はこちらの方が面白い。
つまり馬券としては、
90%の馬より30%の馬の方が価値を持つこともあります。
人間は「当たる予想」を高く評価しやすい

これは感情的には当然です。
毎週当たる予想家。
10回中9回当てる。
安心感があります。
一方、
10回中2回しか当たらない。
でも20倍、30倍を当てて回収率150%。
こちらは精神的にかなりきついです。
8回負けます。
でも馬券戦略としては後者の方が優秀かもしれません。
人間は利益より、
「当たった」
という成功体験に反応しやすい面があります。
そのため高勝率という言葉は非常に魅力的です。
AIを作っていても的中率を上げたくなる
競馬AIでも同じ誘惑があります。
AI指数1位勝率。
30%。
もっと上げたい。
そこで人気馬中心にする。
条件を厳しくする。
オッズ上位を特徴量へ強く入れる。
すると勝率は上がります。
40%。
50%。
でも回収率が下がる。
ということがあります。
AIが市場と同じ人気馬を選ぶほど、的中率は上がりやすい一方で、独自の優位性は減る可能性があります。
「勝率90%モデル」を目指す必要はない
競馬AIの目的を、
勝率90%
に置くと、かなり偏ったモデルになるかもしれません。
人気馬しか評価しない。
不確実なレースを全部捨てる。
極端に条件を絞る。
これなら勝率は上がります。
しかし競馬AIで本当に欲しいのは、
確率を正しく出すこと。
そして市場とのズレを探すこと。
です。
p_win 0.10の馬が本当に10%勝つ。
p_win 0.30が30%。
p_win 0.60が60%。
この方が健全です。
10%の馬を正しく10%と評価できるAIも優秀
例えば10番人気。
AIは勝率10%と出しました。
市場のオッズは20倍。
単純期待値なら、
0.10 × 20 = 2.0。
かなり面白いです。
その馬は10回に9回負けます。
的中率だけ見ると非常に弱い予想です。
しかし100回続けて本当に10回程度勝ち、そのオッズが維持されるなら、馬券としては魅力があります。
競馬AIでは、
負ける馬を買うことが正解になる
ことがあります。
これが勝率だけでは馬券を評価できない理由です。
勝率90%を見たら確認したいこと

もし競馬予想で「勝率90%」という実績を見たら、自分なら次の点を確認します。
まず、単勝なのか複勝なのか。
1点なのか複数点なのか。
何レースが対象なのか。
どの期間なのか。
全レースなのか厳選レースなのか。
事前公開なのか。
外れも含めて全実績が残っているか。
平均オッズはいくらか。
そして回収率はいくらか。
ここまで確認して、初めて90%という数字の意味が分かります。
「90%」より「900/1,000」の方が情報量が多い
例えば、
勝率90%。
とだけ書くより、
過去1,000レース。
900勝100敗。
平均単勝オッズ1.25倍。
回収率112%。
全予想事前公開。
と書いてあった方が圧倒的に判断しやすいです。
逆に、
勝率90%。
過去10レース。
複勝5頭推奨。
という話なら印象はかなり変わります。
率は情報を圧縮します。
便利ですが、その過程で重要な情報も消えています。
AIなら「90%の正しさ」を後から検証できる
競馬AIの面白いところは、確率予測を残せることです。
例えば一年間、
p_win 0.8~0.9。
p_win 0.9以上。
といったグループを保存します。
そして実際の勝率を確認します。
0.9以上と予測した馬が、本当に90%前後勝っているか。
もしそうなら、かなり信頼できるモデルです。
逆に70%しか勝っていないなら、
AIが自信過剰
ということになります。
この視点なら、
「勝率90%を作る」
ではなく、
「90%と言ったとき、本当に90%なのか」
を目標にできます。
もしかすると90%予測が一度も出ないAIの方が正常かもしれない
競馬は不確実性の大きい競技です。
そのためモデルが慎重なら、
最高でもp_win 0.55。
0.60。
くらいまでしか出さないこともあります。
一見すると自信のないAIです。
しかし、それが現実の不確実性を正しく反映しているなら問題ありません。
毎レース90%、95%と出すAIより、
「このレースはかなり分からない」
と表現できるAIの方が健全な場合があります。
以前考えた「嫌な予感」の話にもつながります。
AIに必要なのは、自信満々になることではなく、
自分が分からない場面まで確率に反映できること
なのだと思います。
「勝率90%」を目標にすると見送りばかりになる可能性

本当に勝率90%を目指すなら、かなり厳選する必要があります。
年間3,000レース。
その中から、
AIが圧倒的高評価。
市場も圧倒的高評価。
条件も安定。
不確実要素も少ない。
というレースだけ買う。
結果、年間20レース。
18勝。
勝率90%。
これは成立するかもしれません。
ただ、それが自分の目指す競馬なのかは別です。
20レースしか買わない戦略。
回収率はどうか。
利益額はどうか。
楽しさ
ここまで考える必要があります。
「当てたい」と「増やしたい」は目的が違う
競馬の馬券戦略では、
的中体験を増やしたい。
資金を増やしたい。
この二つを分けて考えた方がいいと思います。
前者なら高勝率戦略。
低オッズ。
複勝。
ワイド。
多点買い。
が向くかもしれません。
後者なら、
多少外れても期待値が高い馬券
を買う必要があります。
どちらが正しいという話ではありません。
目的が違います。
問題は、
高勝率だから儲かる
と混同することです。
競馬AIの目標は「90%当てる」ではなく「確率を誤魔化さない」
AIを作っている立場から考えると、ここが一番しっくりきます。
勝率90%を目指す。
ではなく、
30%の馬を30%と評価する。
10%の馬を10%。
60%の馬を60%。
そしてその確率とオッズを比較する。
これが競馬AIの役割です。
90%の馬がいれば90%と出す。
いなければ出さない。
無理に自信を作らない。
この方が長期的には扱いやすいと思います。
まとめ
競馬予想で「勝率90%」は成立するのでしょうか。
答えとしては、
条件次第では成立します。
対象レースを極端に絞る。
複勝など的中しやすい馬券を使う。
複数点購入する。
短期間だけを見る。
こうすれば90%という数字自体は作れます。
しかし、
単勝1点。
多数のレース。
長期間。
事前公開。
固定ルール。
回収率100%超。
まで条件を加えると、話はかなり難しくなります。
そして競馬で最も重要なのは、
「90%当たるか」
だけではありません。
その馬券が何倍付くのか。
いくら買うのか。
何点買うのか。
どれくらいの期間続いているのか。
利益が残っているのか。
ここまで含めて考える必要があります。
勝率90%。
でも回収率90%。
なら資金は減ります。
勝率20%。
でも回収率120%。
なら資金は増える可能性があります。
人間の感覚では前者の方が気持ちいいです。
でも馬券収支としては後者の方が優秀です。
競馬AIでも同じです。
本当に目指したいのは、
「90%当たるAI」
ではなく、
90%と言ったときには本当に90%、20%と言ったときには本当に20%になるAI
なのだと思います。
その確率が正しければ、あとはオッズと比較できます。
90%の馬を1.05倍で買わない。
20%の馬を8倍なら検討する。
そうやって初めて、予測が馬券戦略になります。
「勝率90%」。
とても魅力的な数字です。
だからこそ、その数字を見たときには、
何を90%と呼んでいるのか。
まずそこから確認してみると、競馬予想の見え方がかなり変わるのかもしれません。




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