AIは競馬ファンの「嫌な予感」を再現できるのか|「なんか飛びそう」をデータにできる?

嫌な予感 競馬データの基礎

競馬をしていると、ときどき説明しにくい感覚があります。

「この1番人気、なんか飛びそう」

「指数は高いけど、今日は買いたくない」

「条件は悪くない。でも嫌な感じがする」

数字を見れば強い。

騎手もいい。

近走成績も悪くない。

オッズを見ても順当に売れている。

それなのに、なぜか不安になる。

そして、その馬が本当に飛んだとき、

「やっぱり嫌な予感がしてたんだよな」

となります。

競馬ファンなら一度くらい経験したことがあるのではないでしょうか。

もちろん逆もあります。

嫌な予感がしたから消した。

普通に勝った。

その場合は、意外とすぐ忘れます。

では、この「嫌な予感」とは何なのでしょうか。

ただの気分なのか。

過去の経験から生まれた直感なのか。

それとも、人間が無意識に複数の情報を組み合わせた結果なのでしょうか。

もし後者なら、AIにも再現できる可能性があります。

今回は、競馬ファンが感じる「なんか嫌だ」を競馬AIで表現できるのか考えてみます。

  1. 「嫌な予感」は説明できないから不思議に見える
  2. ベテランほど「なんか嫌」を持っている
  3. 直感は「言葉にする前の特徴量」なのかもしれない
  4. AIにも「なんか嫌」を作れるかもしれない
  5. p_winが高いことと「安心して買える」は同じではない
  6. AIの「嫌な予感」は不確実性として表せる
  7. モデル同士の不一致は面白い特徴になる
  8. 「過去に似た馬が少ない」も嫌な予感になる
  9. 「いつもと違う」が違和感を生む
  10. 人気馬だからこそ嫌な予感が強くなる
  11. AI評価と市場評価のズレでも表現できる
  12. 逆に「売れてなさすぎて嫌」もある
  13. オッズの急変も嫌な予感を作る
  14. 「嫌な予感」は展開でも起きる
  15. 枠順を見た瞬間の「嫌だな」も再現できるか
  16. 馬場がいつもと違う日も嫌な予感が生まれる
  17. 陣営コメントの違和感もある
  18. では「嫌な予感指数」を作るなら何を入れるか
  19. 「嫌な予感指数」は勝率を下げるものとは限らない
  20. AI自身が「自信ありません」と言える方が賢い
  21. レース単位の「嫌な予感」もありそう
  22. 人間の嫌な予感にはノイズも大量にある
  23. 当たった嫌な予感だけ覚えてしまう
  24. 人間の「嫌な予感」を実際に検証してみたい
  25. AIと人間の「嫌な予感」が一致したらどうなるか
  26. 「人間の直感 vs AI」ではなく、分解役としてAIを使う
  27. AIが再現できるのは「感情」ではなく「違和感の構造」
  28. むしろAIの方が「嫌な予感」を公平に検証できる
  29. 「嫌な予感」が当たるなら新しい特徴量になる
  30. 予感が数値になった瞬間、それは予感ではなくなる
  31. それでも完全には再現できない気がする
  32. 「嫌な予感がするから買わない」は危険
  33. 「嫌な予感」は見送りではなく警告表示にする
  34. 競馬AIの次の課題は「当てる」から「自信のなさを知る」へ
  35. まとめ

「嫌な予感」は説明できないから不思議に見える

例えば1番人気の馬がいます。

前走1着。

同じ距離。

騎手も継続。

調教も悪くない。

普通なら高評価です。

それなのに馬柱を眺めていると、

「なんとなく危ない」

と感じる。

ここで理由を聞かれても、すぐには説明できないことがあります。

距離?

斤量?

枠?

相手強化?

休み明け?

脚質?

どれも決定的ではありません。

一つ一つなら小さな不安材料です。

しかし全部が少しずつ重なると、

「嫌な感じ」

になります。

もしかすると競馬の直感とは、こうした弱いシグナルを人間が無意識に統合した結果なのかもしれません。

ベテランほど「なんか嫌」を持っている

昭和オヤジと対決している様子

長く競馬を見ている人ほど、

「こういう人気馬、飛ぶんだよな」

という感覚を持っています。

例えば、

前走があまりにも鮮やかだった馬。

昇級初戦なのに過剰に売れている馬。

逃げ馬なのに同型が増えた馬。

休み明けで単勝1倍台になっている馬。

初距離なのに適性がある前提で売れている馬。

大外枠へ入った短距離の人気馬。

こうしたパターンを何度も見ています。

そのため、一つ一つの条件を頭の中で計算しなくても、

「この形、危ない気がする」

と反応する。

いわば競馬経験の圧縮データです。

直感は「言葉にする前の特徴量」なのかもしれない

AI的に考えると、これは少し面白いです。

人間は、

枠順。

距離変更。

斤量。

休養期間。

騎手変更。

人気。

脚質。

前走着差。

クラス変化。

などを見ています。

しかし、

「斤量+2kgだから危険」

のように一つだけで判断しているわけではありません。

さまざまな要素が組み合わさった結果、

違和感

として出てきます。

つまり「嫌な予感」は、

人間の頭の中で複数の特徴量が相互作用した結果

とも考えられます。

それならLightGBMのようなモデルが得意とする領域にも少し似ています。

AIにも「なんか嫌」を作れるかもしれない

わかりません。

普通の競馬AIは、

この馬の勝率は18%。

この馬は14%。

と出します。

しかし、これとは別に、

「予測が不安定な馬」

を判定するモデルがあっても面白そうです。

例えばAI指数1位。

p_win 0.30。

普通ならかなり有力です。

しかし、

複数モデルで評価が大きく違う。

似た条件の過去データが少ない。

初距離。

休み明け。

脚質競合が多い。

オッズが急変している。

馬場が未知条件。

こうしたものが重なっている。

すると、

「勝率は高い。ただし予測の不確実性も高い」

と表示できます。

これならAI版の「嫌な予感」に少し近いかもしれません。

p_winが高いことと「安心して買える」は同じではない

ここは重要です。

例えば二頭の馬がいます。

A馬
p_win 0.30

B馬
p_win 0.30

数字だけなら同じです。

しかしA馬は、

同距離実績あり。

同コース実績あり。

近走安定。

データ量十分。

モデル間評価も一致。

一方B馬は、

初距離。

休み明け。

転厩初戦。

馬場適性不明。

モデルによって評価が大きく変動。

だったとします。

同じ30%でも、感覚はかなり違います。

人間ならB馬に対して、

「なんか怖いな」

と思うかもしれません。

つまり確率だけでは、

その予測がどの程度安定して作られた30%なのか

が分かりません。

AIの「嫌な予感」は不確実性として表せる

そこで使えそうなのが予測の不確実性です。

例えば複数モデルを作ります。

モデルA 勝率31%
モデルB 30%
モデルC 32%
モデルD 29%

なら比較的安定しています。

一方、

モデルA 42%
モデルB 18%
モデルC 35%
モデルD 21%

なら平均は似ていても、かなり評価が割れています。

後者について、

「AI内部で意見が割れている」

と表現できます。

これを競馬ファン風に翻訳すれば、

「なんか嫌」

なのかもしれません。

モデル同士の不一致は面白い特徴になる

ベットすべきか迷う予数

例えば、

LightGBM。

ロジスティック回帰。

ニューラルネット。

期間を変えたモデル。

オッズありモデル。

オッズなしモデル。

などを作ります。

そして同じ馬へどれくらい似た評価を出すかを見る。

全モデルが高評価。

これは強い合意。

一部だけ高評価。

これは不安定。

人間でも、

「能力的には強いけど、何か一つ引っかかる」

ということがあります。

AIなら、その引っかかりを「モデル間分散」として数値化できるかもしれません。

「過去に似た馬が少ない」も嫌な予感になる

AIは基本的に過去から学びます。

そのため、

過去によく見たパターン

には比較的強いです。

逆に、

ほとんど見たことのない条件

では予測が不安定になります。

例えば、

海外帰り初戦。

初ダート。

大幅距離短縮。

転厩初戦。

長期休養明け。

キャリア1戦。

特殊な馬場。

こうした馬です。

人間も似ています。

「あまり見たことのない条件だから怖い」

と感じます。

つまり、

データ空間の中でどれくらい珍しい馬なのか

を測れば、AI版の嫌な予感に使えるかもしれません。

「いつもと違う」が違和感を生む

場外発券場で結果を見る様子

競馬ファンが嫌な予感を感じやすいのは、普段と違う条件です。

いつも逃げる馬が控えるかもしれない。

ずっと1600mだった馬が2000mへ行く。

毎回同じ騎手だった馬が乗り替わる。

関東馬が突然小倉へ遠征する。

こうした変化です。

単体では良いとも悪いとも限りません。

しかし変化が多いほど予測しにくくなります。

そこで、

距離変化。

騎手変更。

競馬場変更。

脚質変化。

休養期間。

馬具変更。

斤量変化。

などをまとめた、

「前走からどれだけ変わったか指数」

を作るのも面白そうです。

変化が多い人気馬ほど、人間は「少し怖い」と感じるのかもしれません。

人気馬だからこそ嫌な予感が強くなる

興味深いのは、同じ不安材料でも人気によって感じ方が違うことです。

10番人気。

休み明け。

初距離。

大外。

なら、

「まあ人気ないし」

で終わります。

しかし1番人気で同じ条件なら、

「これ本当に大丈夫?」

となります。

つまり嫌な予感は、

馬そのものの不確実性

だけではなく、

市場がその不確実性を無視しているように見えるとき

に強くなるのかもしれません。

これはかなり馬券的な話です。

AI評価と市場評価のズレでも表現できる

例えば市場は単勝2倍。

かなり高く評価しています。

しかしAIはp_win 0.28。

単純化すると期待値は、

0.28 × 2.0 = 0.56。

かなり低いです。

この場合AIは、

「人気ほど信頼していない」

と言えます。

人間なら、

「1番人気だけどなんか嫌」

と感じる場面です。

つまり嫌な予感の一部は、

市場の期待と自分の評価の違和感

かもしれません。

これはかなり数値化しやすいです。

逆に「売れてなさすぎて嫌」もある

怒る鳩

反対もあります。

AI指数1位。

p_win 0.24。

しかし8番人気。

単勝25倍。

本来なら期待値的にはかなり面白いです。

しかし人間は、

「ここまで売れてないってことは、何か見落としてない?」

と不安になります。

これも嫌な予感です。

この場合は市場を信じすぎている可能性があります。

つまり人間の嫌な予感には、

人気しすぎて怖い

と、

人気なさすぎて怖い

の両方があります。

どちらも「市場とのズレ」に反応しています。

オッズの急変も嫌な予感を作る

例えば朝は単勝4倍。

直前には2.5倍。

「売れすぎでは?」

と思います。

あるいは逆に、

2.5倍だった馬が4倍へ上がる。

「何か情報出た?」

と感じます。

オッズ変化そのものが馬の能力を変えるわけではありません。

しかし市場参加者の評価が急に変わっている。

この違和感が不安になります。

AIなら、

朝オッズ。

10分前。

5分前。

最終オッズ。

の変化率を特徴量にできます。

ただし、急落=好走、急上昇=凡走とは限りません。

大切なのは、

オッズ変動が本当に予測力を持つか検証すること

です。

「嫌な予感」は展開でも起きる

怒っている人形

例えば能力最上位の逃げ馬。

指数1位。

しかし同型が4頭。

この場合、

「強いけど今日は嫌だな」

となります。

単純な馬の能力は高い。

でもレース構造が悪い。

これはかなり合理的な嫌な予感です。

AIなら、

逃げ候補数。

先行馬比率。

内外枠。

想定ペース。

前走位置取り。

などから数値化できます。

つまり、

「人気馬が弱い」

ではなく、

強い馬が能力を出しにくい構造

を検出します。

枠順を見た瞬間の「嫌だな」も再現できるか

短距離。

逃げ馬。

大外枠。

あるいはコースによっては内枠。

競馬ファンは枠を見ただけで、

「これはちょっと嫌」

と思うことがあります。

これも長年の経験から、

コース。

距離。

脚質。

枠順。

を掛け合わせています。

AIならむしろ得意です。

単純な「8枠は不利」ではなく、

中山芝1600m×外枠×先行馬。

東京芝2400m×差し馬×外枠。

のように相互作用を学習できます。

人間の感覚を統計的に確認できる部分です。

馬場がいつもと違う日も嫌な予感が生まれる

高速馬場。

極端な重馬場。

内が荒れている。

外しか伸びない。

こういう日は普段の能力比較がそのまま使えるのか不安になります。

「強いのは分かるけど、この馬場で大丈夫?」

という感覚です。

AIでも学習データに少ない極端条件では不確実性が高くなる可能性があります。

つまり、

平常時から離れた条件ほど警戒度を上げる

のは、人間とAIで共通するかもしれません。

陣営コメントの違和感もある

色眼鏡で馬を見る様子

「状態はいいです」

でも、なぜか文章全体が弱い。

「状態自体は悪くありません。展開が向けば」

「使って良くなっていますが、今回はどこまで」

文字だけならネガティブではありません。

しかし競馬ファンは、

「なんか弱気だな」

と感じます。

以前考えた陣営コメントの分析とつながります。

LLMを使えば、

状態評価。

前走比。

自信度。

不安要素。

条件付き表現。

を抽出できます。

そして「人気馬なのにコメントだけ妙に慎重」というケースを検出する。

これもAI版嫌な予感になりそうです。

では「嫌な予感指数」を作るなら何を入れるか

遊びとして作るなら、かなり面白い特徴量になりそうです。

例えば、

モデル間評価のばらつき。

初距離・初コース。

休み明け。

大幅な距離変更。

騎手変更。

脚質競合。

展開不利。

極端な枠。

馬場適性の不確実性。

過去データの少なさ。

AIと市場評価のズレ。

オッズ急変。

陣営コメントの慎重さ。

前走からの条件変更数。

こうした情報をまとめます。

そして0~100で、

嫌な予感指数

を作る。

80なら、

「能力評価は高いが、不確実要素もかなり多い」

と表示する。

馬券的にも面白そうです。

「嫌な予感指数」は勝率を下げるものとは限らない

ただし注意したい点があります。

嫌な予感指数が高いから、

消し

ではありません。

不確実性が高いというだけです。

例えば、

p_win 0.35。

嫌な予感指数80。

という馬。

勝率35%なら、それでも最有力かもしれません。

ただし、

「35%という数字への信頼性に注意」

という意味です。

つまり嫌な予感指数は、

予測値そのものではなく、予測の信頼度を補助する指標

として使った方が自然です。

AI自身が「自信ありません」と言える方が賢い

入金待ってるぜ!

競馬AIを見ると、

どのレースでも必ず1位がいます。

しかし、

明確な1位

と、

無理やり順位を付けただけの1位

があります。

例えば、

A馬 0.31。

B馬 0.18。

なら比較的分かりやすい。

しかし、

A馬 0.152。

B馬 0.151。

C馬 0.149。

なら、1位に大した意味はありません。

人間なら、

「このレースなんか嫌だな」

となる場面です。

AIにも、

「指数1位はA。ただし確信度は低い」

と言わせた方が賢いと思います。

レース単位の「嫌な予感」もありそう

馬だけではなく、レース全体にもあります。

人気上位の指数差が小さい。

過去走の少ない馬が多い。

休み明け多数。

初条件多数。

馬場が特殊。

想定展開が不安定。

こうしたレースです。

AIランキングは出せる。

でも、

「このレース自体、あまり信用しない方がいい」

という判断ができます。

これは以前考えた「指数差が小さいレースを見送る」という話にも近いです。

人間の嫌な予感にはノイズも大量にある

絶望する人

ここまでは嫌な予感をかなり肯定的に考えてきました。

しかし当然、問題もあります。

例えば前回、

1番人気を買って飛んだ。

次の1番人気を見る。

「また飛びそう」

これは単なる直近経験の影響かもしれません。

先週ルメール騎手で外した。

「今日も嫌な気がする」

これも根拠がありません。

過去に大外枠で痛い目を見た。

それ以来、大外を見ると不安。

こうした嫌な予感もあります。

つまり人間の直感には、

本物のパターン認識と心理バイアスが混ざっています。

当たった嫌な予感だけ覚えてしまう

これも大きいです。

10回、

「この人気馬危ない気がする」

と思った。

9回普通に好走。

1回飛んだ。

その1回で、

「やっぱり俺の嫌な予感って当たるんだよな」

となる。

9回は忘れます。

これは「買わなかった馬券だけ当たって見える」と同じ構造です。

嫌な予感の精度を確かめるなら、

予感がした時点ですべて記録する

必要があります。

人間の「嫌な予感」を実際に検証してみたい

これはブログの実験としてかなり面白いと思います。

レース前に、

嫌な予感なし。

少し不安。

かなり不安。

の3段階くらいで記録します。

さらに理由も、

人気過剰。

展開。

枠。

休み明け。

オッズ変動。

なんとなく。

に分類します。

100レース、300レースと貯める。

そして、

嫌な予感ありの人気馬勝率。

嫌な予感なしの人気馬勝率。

期待値。

回収率。

を比較します。

もし差があるなら、人間がAIに入っていない何かを拾っている可能性があります。

差がなければ、ほぼ気分だったということです。

どちらでも面白いです。

AIと人間の「嫌な予感」が一致したらどうなるか

さらに面白いのが、

AIも不確実性高。

人間も嫌な予感。

というケースです。

例えば1番人気。

AI指数1位。

しかしモデル分散大。

人間も展開面が気になる。

この場合、見送り判断に使えるかもしれません。

一方、

AIは安定評価。

人間だけ嫌な予感。

なら、人間側の心理バイアスを疑う。

逆に、

AIだけ不安定。

人間は自信あり。

なら、人間が見落としている条件があるかもしれません。

この対立そのものを記録すると面白そうです。

「人間の直感 vs AI」ではなく、分解役としてAIを使う

教わる様子

人間の直感は信用できるのか。

AIの方が正しいのか。

という対立にする必要はありません。

人間が、

「なんか嫌」

と感じた。

AIが、

「何が嫌なのか分解してみよう」

という役割になります。

同型逃げ馬が多い。

距離延長。

休み明け。

市場評価とのズレ。

モデル間分散。

この5つが重なっていた。

なら、人間の直感にはそれなりの理由がありました。

逆に何も見つからなければ、

直近の負けを引きずっているだけかもしれません。

AIが再現できるのは「感情」ではなく「違和感の構造」

ここは一番重要だと思います。

AIが、

「この馬なんか怖いなあ」

と感じるわけではありません。

不安もありません。

嫌な予感もありません。

しかし、

通常より不確実な条件が多い。

複数モデルの評価が割れている。

市場とのズレが極端。

データ量が少ない。

展開依存度が高い。

という状態は検出できます。

つまりAIが再現できるのは、

嫌な予感という感情ではなく、その感情を生みやすい情報構造

です。

むしろAIの方が「嫌な予感」を公平に検証できる

人口知能を表現した絵

人間は自分の予感が当たると覚えています。

外れると忘れます。

AIにはそれがありません。

嫌な予感指数80。

100頭。

実際に何頭飛んだか。

嫌な予感指数20。

100頭。

どちらが成績良かったか。

ただ集計します。

もし差がなければ、指標を捨てればいい。

差があれば残す。

競馬ファンが長年、

「こういう馬なんか危ない」

と感じてきたものを、データで答え合わせできるかもしれません。

「嫌な予感」が当たるなら新しい特徴量になる

もし検証して、

特定のパターンで人気馬の成績が明確に悪い

と分かれば、それはもう予感ではありません。

例えば、

1番人気。

休み明け。

初距離。

同型逃げ馬3頭以上。

モデル間分散大。

この条件だけ成績が明確に悪い。

なら普通の特徴量としてモデルへ入れられます。

つまりAI研究では、

直感を再現することより、直感を特徴量へ変えてしまう

ことが最終地点なのかもしれません。

予感が数値になった瞬間、それは予感ではなくなる

少し不思議な話です。

最初は、

「なんかこの馬嫌なんだよな」

でした。

調べてみる。

実は、

休み明け×距離延長×展開不利

の組み合わせに反応していた。

そしてその条件は過去データでも成績が悪かった。

なら次からは、

「嫌な予感」

ではなく、

「この条件では過去勝率が低い」

と言えます。

経験則がデータになります。

競馬AIが競馬を理解していく過程として、かなり面白いと思います。

それでも完全には再現できない気がする

ただ、人間の直感を100%再現することは難しいでしょう。

競馬ファンは馬柱だけを見ているわけではありません。

パドック。

返し馬。

実況。

騎手の雰囲気。

馬体。

その日のレース全体。

過去に見た似たレース。

さまざまな情報が混ざっています。

本人すら、

なぜ嫌なのか

説明できないことがあります。

その全部をデータ化しなければ、AIには見えません。

だからAIが再現できるのは、直感の一部になると思います。

「嫌な予感がするから買わない」は危険

ここも大事です。

直感を研究するのは面白いですが、

嫌な予感がした。

だから消し。

という運用にすると、人間の裁量が大量に戻ってきます。

そして外れたら、

「やっぱり予感が当たった」

当たったら、

「今回は例外」

とできます。

これでは検証不能です。

使うなら、

嫌な予感を記録。

AI予測はそのまま保存。

購入ルールもそのまま。

後で比較する。

くらいがよさそうです。

まず観察する。

本当に意味があると分かってからルールへ入れる。

この順番です。

「嫌な予感」は見送りではなく警告表示にする

もし実装するなら、個人的にはこれが面白いです。

AI指数1位
p_win 0.29
単勝3.8倍
期待値1.10

そして横に、

予測不確実性:高

あるいは、

嫌な予感指数:72

と表示する。

買う、買わないを自動的に決めるのではありません。

「通常より不確実です」

という警告です。

これは車の警告灯に近いです。

必ず故障するわけではない。

ただし注意した方がいい。

こういう使い方なら実用性がありそうです。

競馬AIの次の課題は「当てる」から「自信のなさを知る」へ

競馬AIを作ると、最初は的中率を上げたくなります。

次に回収率。

そしてp_winの精度。

しかしさらに進むと、

自分の予測が怪しいときに、それを自分で分かるか

という課題が出てきます。

これはかなり重要です。

どのレースでも自信満々に順位を出すAIより、

「今回は分かりません」

と言えるAIの方が実運用では使いやすいかもしれません。

人間の「嫌な予感」は、その能力を先に持っているのかもしれません。

まとめ

競馬ファンが感じる、

「この馬なんか嫌だ」

「1番人気だけど飛びそう」

という感覚。

AIはこれを再現できるのでしょうか。

感情そのものは再現できません。

AIに不安はありません。

過去に馬券を外して嫌な思いをした記憶もありません。

しかし、嫌な予感を生み出している情報構造なら、一部は再現できると思います。

モデル間の評価が割れている。

データが少ない。

初条件が多い。

前走から大きく条件が変わった。

展開依存度が高い。

市場評価とAI評価が大きく違う。

オッズが急変している。

陣営コメントに慎重さがある。

こうしたものが重なった馬は、

「強いけれど怖い」

と数値で表現できるかもしれません。

ただし、人間の嫌な予感には心理バイアスも混ざります。

前回の1番人気で負けた。

同じ騎手で外した。

大外枠で痛い思いをした。

その記憶が「嫌な予感」として出ているだけかもしれません。

だから面白いのは、

嫌な予感を信じることではなく、嫌な予感を記録して検証すること

だと思います。

人間が、

「なんか嫌」

と思った。

AIが、

「では、何が嫌なのか分解してみます」

と考える。

その結果、

本当に再現性のある条件が見つかれば特徴量になる。

何もなければ心理的なノイズとして捨てる。

この関係は、人間とAIを競わせるよりずっと面白そうです。

そしてもしかすると、競馬AIが本当に賢くなったと言えるのは、

毎回もっと高い精度で勝ち馬を当てられるようになったときではなく、

「今回は自分の予測をあまり信用しない方がいい」と自分で言えるようになったとき

なのかもしれません。

競馬ファンが長年感じてきた「嫌な予感」。

それはオカルトなのか。

経験の圧縮なのか。

まだ分かりません。

だからこそ、記録してAIと一緒に観察してみる価値がありそうです。

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