POGの楽しみ方について考えてみる|「まだ何者でもない馬」を追いかける競馬

POGを吟味する様子 競馬データの基礎

競馬には、馬券を買わなくても楽しめる遊び方がいくつもあります。その代表格の一つが、POGです。

POGは「Paper Owner Game」の略で、デビュー前の2歳馬などから自分の指名馬を選び、その後の獲得賞金や成績を競うゲームです。実際に競走馬を所有するわけではありませんが、気になる馬を数頭選び、一年間その成長を追いかけることで、少しだけ馬主のような感覚を味わえます。

競馬を長く見ている人なら、一度くらいは「この馬、デビュー前から知っていた」「新馬戦の頃から追いかけていた」という経験があるのではないでしょうか。後にGⅠを勝つ馬を早い段階から見つけていたときの満足感は、馬券の的中とは少し違います。

一方でPOGを始めようとすると、「結局ディープインパクト系の良血馬を選べばいいの?」「何を基準に指名すればいいのか分からない」「ドラフトで人気馬を取れなかったら終わりなのでは?」と感じることもあります。

今回はPOG攻略法そのものではなく、そもそもPOGの何が面白いのか、どうすると長く楽しめるのかを考えてみます。

POGの面白さは「結果が出る前に馬を選ぶ」ことにある

通常の競馬予想では、ある程度データが揃った状態から馬を評価します。過去数走の着順、タイム、上がり、距離適性、騎手、枠順などを見ながら、「今回どの馬が走りそうか」を考えます。

POGはかなり違います。

指名する段階では、まだデビューしていない馬も多くいます。競走成績はありませんし、実戦でどれくらい走れるのかも分かりません。それでも血統、育成状況、馬体、厩舎、評判などを材料にして、「この馬は走るのではないか」と予想します。

つまりPOGは、競馬予想よりさらに手前にある、競走馬の将来そのものを予想する遊びとも言えます。

この不確実性が面白いところです。

結果がすでにある馬から強い馬を選ぶのではなく、まだ何者でもない馬の中から未来の重賞馬を探します。当然、大外れもあります。しかし数か月後、自分が選んだ馬が新馬戦を快勝し、重賞へ進み、クラシック候補として名前が挙がり始めると、「あの段階で選んでいた」という特別な感覚が生まれます。

馬券とは違う「長期予想」が楽しめる

サルの親子

馬券の場合、予想してから結果が出るまでの時間は短いものです。数時間前に予想し、レースが始まれば数分で答えが出ます。

POGでは、答え合わせに一年近くかかります。

春から夏に指名した馬が、夏の新馬戦でデビューするかもしれません。秋まで待つかもしれません。故障でデビューが遅れることもあります。新馬戦では負けても、年明けから急成長することもあります。

この時間軸の長さは、馬券にはない特徴です。

例えば新馬戦で3着だった指名馬が、未勝利戦を勝ち、1勝クラスを突破し、春には重賞へ出走する。POGでは、その過程をすべて同じ馬について追い続けます。

「今日のレースで何を買うか」という点の予想ではなく、一頭の馬がどのような競走馬になっていくのかという線の予想を楽しめるのです。

「自分が見つけた馬」という感覚が生まれる

POGで特に楽しいのは、あまり注目されていなかった馬が活躍したときかもしれません。

誰もが知っている超良血馬を指名し、その馬がGⅠを勝つ。それももちろん嬉しいでしょう。

しかし、ドラフトではそれほど人気していなかった馬を自分だけが評価していた。その馬が新馬戦を勝ち、重賞でも好走する。こうなると、「自分が見つけた」という感覚がかなり強くなります。

実際には育成したわけでも、所有しているわけでもありません。それでもPOGというゲームの仕組み上、自分の選択と馬の活躍が結び付きます。

これは競馬AIの記事で何度か考えてきた、「自分の評価と市場評価が違うときの面白さ」にも似ています。

POGでも、

「この馬は人気薄だけれど面白そう」

「兄弟は地味だけれど、母系を見ると面白い」

「評判馬ではないけれど馬体が好き」

といった、自分なりの仮説を持てます。

その仮説が数か月後に当たると、単なる馬券的中とは違った満足感があります。

有名な良血馬を選ぶのも立派な楽しみ方

馬の影

一方で、POGというと「隠れた大物を発掘しなければ面白くない」と思う必要もありません。

競馬ファンなら、

「この名牝の仔はどうなるのだろう」

「このGⅠ馬の全弟がついにデビューする」

といった血統上の物語そのものを楽しめます。

兄や姉を知っている馬なら、デビュー前から背景があります。父が変わったことでどう変わるのか、母の産駒傾向はどうなのか、厩舎が違えば育成方法も変わるのか。こうした想像ができます。

POGでは、予想の正解だけでなく、指名理由そのものを楽しんでもよいのだと思います。

強そうだから選ぶ。

好きな血統だから選ぶ。

好きな厩舎だから選ぶ。

馬体が好みだから選ぶ。

名前が気に入ったから選ぶ。

どれもゲームとしては成立します。

回収率を求める馬券とは違い、POGでは多少感情的な選び方を混ぜても、それ自体が楽しさになります。

血統を見る習慣がつく

POGを始めると、自然と血統表を見る機会が増えます。

普段の馬券予想では、血統を重視しない人もいるでしょう。しかしPOGでは、まだ競走成績が存在しないため、血統が数少ない手掛かりの一つになります。

父はどんな産駒を出しているのか。母は現役時代どのような馬だったのか。兄姉は何歳のどの時期から活躍したのか。母父との組み合わせはどうなのか。

こうしたことを調べていくうちに、競馬全体の見え方も少し変わります。

例えばレースで初めて見る馬でも、「この母の仔か」「兄はあの重賞馬だったな」と背景が分かるようになります。

POGで指名した馬が繁殖入りし、その仔が数年後にデビューすることもあります。長く続ければ、自分が現役時代を見ていた馬の子どもを再び追うという楽しみも生まれます。

競馬が世代をまたいで続いていくスポーツであることを実感しやすい遊びでもあります。

新馬戦を見る理由ができる

POGをやっていないと、2歳新馬戦をあまり見ない人もいると思います。

馬柱はほぼ空白。能力比較もしにくい。馬券として難しい。そう考えると、わざわざ真剣に見る理由がないかもしれません。

しかし指名馬が出るとなれば話は別です。

土曜午前の新馬戦でも、「いよいよデビューか」と気になります。馬券を買わなくてもパドックを見て、スタートからゴールまで追います。

新馬戦を勝てば嬉しいですし、負けても「スタートが悪かった」「最後は伸びていた」「距離が長かったかもしれない」と次走を考えます。

POGを始めることで、それまで素通りしていたレースに意味が生まれます。

これは競馬というコンテンツを長く楽しむうえで、かなり大きな変化だと思います。

クラシックが「知っている馬たちの大会」になる

POGの楽しさが最も分かりやすく出るのは、春のクラシックかもしれません。

皐月賞、桜花賞、オークス、日本ダービー。

普通に見ても特別なレースですが、自分の指名馬が出走すると意味が変わります。

半年前、新馬戦を走っていた馬がGⅠの舞台にいる。そこまでに未勝利戦、条件戦、重賞と追ってきた記憶があります。

さらにPOG仲間がいれば、

「これは○○さんの指名馬」

「あの馬はドラフトで取られた」

と、出走馬それぞれに別の物語が付きます。

単なる16頭、18頭ではなく、一年間追いかけてきた馬たちの答え合わせになります。

ダービーへ指名馬を送り込むこと自体が一つの目標になるのも、この感覚があるからでしょう。

POGは馬券を買わなくても応援できる

競馬場を観察する様子

競馬を見ていると、「応援するなら馬券を買わないと」という感覚になることがあります。

しかしPOGでは、自分の指名馬であるというだけで応援する理由があります。

単勝1.3倍でも買う必要はありません。逆に単勝50倍でも、POGなら真剣に応援できます。

これは意外と大きな違いです。

馬券を持っていると、どうしても着順と払戻が中心になります。一方、POGならレース内容そのものを見る余裕があります。

今回は負けたけれど末脚は良かった。

距離を短くすれば面白そう。

まだ馬体が幼い。

夏を越して良くなるかもしれない。

こうして、勝ち負けだけではなく成長を見られます。

競馬を「賭ける対象」だけでなく、競走馬を追いかけるスポーツとして見る入口にもなると思います。

ドラフトが一番楽しいという人もいる

POGでは、実際のレース以上にドラフトが楽しいという人もいるでしょう。

限られた指名枠で、誰を選ぶか。人気馬を先に確保するのか、それとも他人が狙っていなさそうな馬を後半で取るのか。

仲間内で重複指名を認めないルールなら、ちょっとした心理戦にもなります。

「この馬を1位指名しないと取られそう」

「この血統は人気がなさそうだから後でも残る」

「本当はこの馬が欲しいけれど、あえて名前を出さない」

競馬予想とは別のゲーム性があります。

そして一年後、

最初に人気だった馬が全く走らず、誰も知らなかった後半指名馬がGⅠへ行く。

こうしたことがあるから、ドラフト時点の評価が絶対ではありません。

この不確実性もPOGの醍醐味です。

「指名馬を全頭評判馬にする」のも一つの戦略

POGを競技として考えるなら、指名戦略もいろいろ考えられます。

例えば王道型なら、良血・有力厩舎・早期デビュー予定の評判馬を中心に選びます。大外れを減らし、クラシック路線へ乗る確率を高める考え方です。

一方、穴狙い型なら、注目度は低いものの血統や育成状況に魅力を感じる馬を混ぜます。

さらに、牡馬と牝馬のバランス、早期デビュー型と晩成型のバランス、芝・ダートなどを分散させる考え方もあります。

ここは投資ポートフォリオにも少し似ています。

全10頭を「ダービーを勝ちそうな牡馬」にすると、当たれば大きいですが、全体が晩成だった場合に前半戦でほとんどポイントを取れないかもしれません。

逆に早期デビュー馬だけ揃えると、夏から秋は強くてもクラシックで伸び悩む可能性があります。

POGでは、どんな一年間を想定して指名馬を組み合わせるかまで考えると面白くなります。

ただし「POG向き」と「強い馬」は同じではない

ここも重要です。

競走馬として最終的に強くなる馬が、必ずしもPOGで優秀とは限りません。

POGには通常、集計期間があります。期間内に獲得したポイントを競う以上、その期間中にデビューして活躍してくれなければなりません。

例えば古馬になってからGⅠを勝つような晩成馬でも、POG期間中に未勝利のままならポイントにはほとんど貢献しません。

反対に、2歳夏から活躍し、3歳春まで重賞を何度も走る馬は非常に優秀です。

つまりPOGでは、

競走馬としての生涯能力ではなく、限られた期間内に能力を発揮できるか

も重要になります。

この違いを意識すると、早期デビュー予定や仕上がりの早さを見る意味が分かってきます。

指名馬がデビューしない問題もPOGの一部

POGをやっていると、最も悲しいパターンの一つがあります。

いつまで経っても指名馬がデビューしない。

夏になっても入厩しない。秋になってようやく入厩したと思ったら放牧。年が明けても動きがない。

ドラフト時には、

「これはダービー候補」

と思っていた馬です。

それが気付けば、POG期間終了が近づいている。

競走馬には故障や成長の遅れなどがありますから、これは仕方ありません。

しかし、この経験もPOGでは妙に印象へ残ります。

競走馬はデビューするだけでも当たり前ではない。順調に調教でき、レースへ出て、能力を発揮するところまで多くの条件が必要です。

POGを通して、競走馬がレースへ出走するまでの過程そのものへ関心を持つようになる人もいるでしょう。

活躍馬を外した悔しさも面白い

絶望する人

POGでは、自分の指名馬だけでなく「指名しなかった馬」も記憶に残ります。

ドラフト候補には入れていた。

最後まで迷った。

しかし別の馬を選んだ。

そして、その切った馬が重賞を勝つ。

これは馬券で「最後に切った馬が来た」ときに近い悔しさがあります。ただしPOGの場合、その後一年近く活躍を見続ける可能性があります。

「あのとき取っておけば」

と思いながら、その馬がクラシックへ進んでいきます。

一方、自分が代わりに指名した馬はまだ未勝利。

かなり辛い状況です。

しかし翌年のドラフトでは、

「なぜ去年あの馬を切ったのか」

を振り返れます。

血統を軽視したのか。

デビュー時期を重視しすぎたのか。

評判を信用しすぎたのか。

こうして毎年、自分なりのPOG予想が少しずつ変わっていきます。

POGにも「後知恵」が大量に発生する

一年後に見れば、活躍馬の理由はいくらでも説明できます。

「母が名牝だったから当然」

「この厩舎だから走ると思っていた」

「馬体を見れば分かった」

しかし、指名時点ではそれほど明確ではなかったはずです。

毎年、評判馬の中にも走らない馬がいますし、無名馬の中から重賞馬も出ます。

だからPOGで本気で予想を楽しむなら、指名時点の理由を残しておくのがおすすめです。

例えば、

「母系が好み」

「6月デビュー予定で早期からポイントを取れそう」

「兄姉より馬体が軽く、仕上がりが早そう」

「評判ほど人気しなさそうなのでドラフト後半で狙う」

などです。

一年後に見返すと、自分が何を正しく評価し、何を見誤ったのか分かります。

これは競馬AIの検証にも通じるものがあります。

AIでPOGをやったらどうなるのか

Chat-GPTのイメージ

ここで少し競馬AIらしいことも考えてみます。

AIにPOG指名馬を選ばせることはできるのでしょうか。

通常の競馬AIは、すでに走ったレースデータから次走の勝率を予測します。しかしPOG対象馬は、まだ実戦データがほとんどありません。

そのため使えるものは、

  • 父・母父
  • 母の競走成績
  • 兄姉の成績
  • 生産牧場
  • 厩舎
  • 馬体重
  • 誕生日
  • 育成状況
  • デビュー予定時期

などになります。

例えば過去のPOG対象世代を使い、「3歳春までに獲得する賞金」を目的変数にしたモデルを作ることは理論上できそうです。

すると、人間が「良血だから」と高評価する馬をAIが低く評価したり、逆に地味な血統を上位へ持ってきたりするかもしれません。

これはかなり面白い実験になりそうです。

POGはAIにとってかなり難しい予測問題

一方で、POGはAIにとって難しいテーマでもあります。

出走前なのでデータが少ないうえ、故障やデビュー時期といった不確定要素が大きいからです。

例えば血統上は非常に高い能力が期待できても、デビューが翌年4月になればPOGでは大きな不利です。

逆に能力はそこそこでも、6月からデビューして複数回勝てばポイントを稼げます。

つまり、

能力予測+成長速度+健康状態+ローテーション

まで同時に予測する必要があります。

通常の「次の1レースを当てるAI」とは、かなり違った問題です。

だからこそ、もし競馬AIがPOGを選んだら何を見るのかは興味深いところです。

AI指名馬と人間指名馬を競わせても面白い

例えば10頭指名できるPOGなら、

5頭は人間。

5頭はAI。

と分けても面白そうです。

人間側は、

血統。

馬体。

評判。

好きな厩舎。

直感。

などから選びます。

AI側は過去データだけで選びます。

そして一年後、

どちらの獲得賞金が多かったかを比較します。

さらに「人間とAIの両方が指名した馬」「人間だけ」「AIだけ」で成績を分けても面白そうです。

もしAIだけが選んだ地味な馬が重賞を勝てば、「AIは何を見ていたのか」を調べられます。

逆に人間側だけが選んだ馬が活躍すれば、育成評判や馬体など、AIへ入っていない情報に意味があった可能性があります。

POGは、人間とAIの予測の違いを見る長期実験にもなりそうです。

勝つことだけを目標にしなくてもよい

ここまでPOGの戦略について考えましたが、個人的にはPOGは必ずしも順位を最優先にしなくてもよいと思います。

例えば全馬好きな血統から選ぶ。

好きな騎手が乗りそうな厩舎から選ぶ。

北海道旅行で実際に見た馬を選ぶ。

名前だけで一頭選ぶ。

こうした「遊び枠」を作ってもよいでしょう。

全指名馬を期待値最大化だけで選ぶと、ゲームとしては合理的でも、自分の馬という感覚が薄くなることがあります。

10頭指名なら、

7頭は本気。

2頭は穴。

1頭は完全に趣味。

くらいでも面白いかもしれません。

その趣味枠が一番走るのも、POGらしいところです。

仲間とやると競馬を見る範囲が広がる

POGは一人でもできますが、複数人でやると違った面白さがあります。

自分なら絶対に選ばなかった馬を友人が指名する。その馬がデビューすると、普段なら見ない新馬戦まで気になります。

「あの人の馬、今日走るんだ」

というだけで見る理由ができます。

その結果、自分の指名馬だけではなく、一つの世代全体に詳しくなります。

夏の新馬戦から始まり、秋の重賞、年末の2歳GⅠ、そして翌春のクラシックへ向かう流れを自然と追うようになります。

POGは単なるポイントゲームではなく、一世代の競走馬を一年間追いかけるための仕組みとも言えるでしょう。

馬券とPOGでは「負けた馬」の見え方が違う

競馬を観戦する人

馬券なら、本命馬が負ければその瞬間は残念です。

しかしPOGでは負けても、次があります。

新馬戦2着なら、

「次は勝てそう」

となります。

重賞4着でも、

「賞金は足りないけれど次走で何とか」

と考えます。

ダービーに間に合わなくても、成長して秋に活躍するかもしれません。

つまりPOGでは、一回の敗戦で評価が終わりません。

これは競馬を見る目にも影響する気がします。

着順だけではなく、

なぜ負けたのか。

次に改善できそうか。

成長余地があるか。

という視点が自然に増えます。

馬券予想でも役立ちそうな見方です。

POGを始めるなら「指名理由」を一言残してみる

もしこれからPOGを楽しむなら、個人的には指名馬リストだけでなく、指名理由を短く残してみたいと思います。

例えば、

指名馬指名理由
A馬母が好きだった。6月デビュー予定
B馬兄姉の成績が安定している
C馬評判は低いが馬体が好み
D馬AI評価が高かった
E馬完全な趣味枠

一年後に結果と並べます。

すると「良血馬ばかり選んだ方が良かった」「意外と早期デビュー重視が効いた」「自分の馬体を見る目は全く当てにならなかった」など、自分なりの傾向が見えるかもしれません。

何となく指名するより、翌年へつながる遊びになります。

毎年同じルールで記録するとPOGもデータになる

さらに数年続けるなら、指名時点の評価を保存しておくと面白そうです。

例えば、

血統評価。

早期デビュー評価。

厩舎評価。

馬体評価。

評判。

AI評価。

を5段階で付けます。

その後、

2歳終了時獲得賞金。

POG期間終了時獲得賞金。

重賞勝利。

GⅠ出走。

などと比較します。

3年、5年と続ければ、

自分は何を見て馬を選ぶのが得意なのか

が分かってきます。

POGまでデータ分析し始めると少しやりすぎにも見えますが、競馬AIの観察ログとしてはかなり相性のよい題材です。

「未来の名馬を早く知れる」ことが最大の魅力かもしれない

結局、POGの魅力を一つ挙げるなら、これかもしれません。

後に有名になる馬を、まだ誰も競走成績を持っていない頃から追えることです。

数年後、

「この馬、ダービー馬だよね」

と多くの競馬ファンが知るようになる。

しかし自分には、

「新馬戦の前から指名していた馬」

という記憶があります。

デビュー戦の緊張。

初勝利。

初重賞。

初GⅠ。

それらが一続きの記憶になります。

競走馬の現役期間は数年ですが、デビュー前から追えばその物語をかなり長く見られます。

POGには、馬券のような即時的な興奮とは違う、時間をかけて愛着が育つ楽しさがあります。

まとめ

POGは、単に「将来走りそうな馬を選んでポイントを競うゲーム」ではありません。

まだ競走成績のない馬を選び、デビューから成長を追い、一年間かけて答え合わせをする。そこには通常の馬券予想とはかなり違った競馬の楽しみ方があります。

良血馬を選んでもよい。誰も知らない穴馬を探してもよい。好きな血統だけで選んでもよい。AIに半分選ばせて人間と競わせても面白そうです。

そしてPOGを始めると、それまで見なかった新馬戦を見るようになります。血統を調べるようになります。育成やデビュー時期を気にするようになります。春のクラシックも、自分が一年近く追い続けた馬たちが集まる大会に見えてきます。

競馬を「次のレースでどの馬が勝つか」だけで見ていると、予想は一レースごとに完結します。

POGでは違います。

「この馬はこれからどんな競走馬になるのだろう」

という問いを、数か月かけて観察します。

馬券なら外れた時点で終わる馬でも、POGなら次走があります。新馬戦で負けても、未勝利戦で変わるかもしれません。2歳時に目立たなくても、春に突然成長するかもしれません。

その不確実な過程を、自分が選んだ馬として追い続ける。

そして数年後、有名になった馬を見ながら、

「この馬、デビュー前から指名していたんだよな」

と思える。

POGの一番の楽しさは、勝敗やポイント以上に、まだ何者でもなかった競走馬の物語へ、少し早く参加できることなのかもしれません。

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