【AI指数観察ログ】御陵S(3勝)10/10 京都11R-回顧|AI4位12番人気ベルダイナフェローが2着、AI1位ショウサンジョージも3着

回顧記事テーマ AI指数観察ログ

2026年10月10日の京都11R・御陵Sは、5番人気の11番サイモンシュバリエが逃げ切って勝利しました。

2着には12番人気の10番ベルダイナフェロー、3着には7番人気の4番ショウサンジョージが入り、3連単は69万3,400円。かなり波乱度の高い決着です。

このレースをAI指数の視点から振り返ると、なかなか興味深い結果になりました。

事前のAI指数1位だったショウサンジョージは3着。そしてAI4位ながら12番人気だったベルダイナフェローが2着。

一方、1番人気サンライズケヴィンはAIでは3位評価にとどまっていましたが、結果は13着でした。

勝ち馬サイモンシュバリエをAI上位5頭に入れられなかったため「的中」と言える内容ではありません。しかし、今回予想時に注目したAIと市場人気のズレという観点では、かなり示唆のあるレースだったように思います。

御陵Sの結果

まずは上位結果を整理します。

着順馬番馬名人気単勝オッズ
1着11サイモンシュバリエ5人気10.8倍
2着10ベルダイナフェロー12人気61.4倍
3着4ショウサンジョージ7人気20.6倍
4着1ダンツシタン2人気3.8倍
5着8メイショウコガシラ9人気34.9倍

馬連10-11は29,610円、3連複4-10-11は124,950円、3連単11→10→4は693,400円。

12番人気ベルダイナフェローの好走によって、一気に高配当となりました。

そして、このベルダイナフェローはAI指数では4位でした。

事前のAI指数と結果を照らし合わせる

今回のAI指数上位5頭は以下でした。

AI順位馬番馬名p_win人気結果
1位4ショウサンジョージ0.15367人気3着
2位6オリーブグリーン0.08248人気10着
3位13サンライズケヴィン0.07761人気13着
4位10ベルダイナフェロー0.062812人気2着
5位8メイショウコガシラ0.05959人気5着

上位5頭から、

  • 2着ベルダイナフェロー
  • 3着ショウサンジョージ
  • 5着メイショウコガシラ

が入着しました。

特に注目したいのが、人気薄だったベルダイナフェローとショウサンジョージです。

事前記事でも、この2頭は「AIと市場の評価差が大きい馬」として取り上げていました。

結果として両馬が馬券圏内に入りました。

一方で勝ったサイモンシュバリエはAI上位5頭外。ここは今回のAI予想の明確な取りこぼしです。

勝ったサイモンシュバリエはスローペースを逃げ切り

今回のレースを考えるうえで、まず外せないのが展開です。

サイモンシュバリエは1コーナーから先頭。

その後も、

1コーナー:11番先頭
2コーナー:11番先頭
3コーナー:11番先頭
4コーナー:11番先頭

と、一度も先頭を譲ることなく押し切りました。

ラップを見ると、

区間ラップ
200m12.3
400m11.9
600m13.2
800m12.5
1000m12.6
1200m12.3
1400m11.9
1600m11.9
1800m12.3

1000m通過は1分02秒5。

レース判定も「S」となっており、ダート1800mとしては明確なスローペースでした。

サイモンシュバリエにとっては、自分の形に持ち込んだうえで後続に脚を使わせない理想的な競馬だったと言えます。

事前の競馬新聞でもサイモンシュバリエは逃げ候補でした。

つまり今回については、

「能力比較だけではなく、誰が楽に逃げられるか」

という要素が結果を大きく左右しました。

AIがサイモンシュバリエを上位5頭に入れられなかった点は、今後モデルを考えるうえでも重要です。

個々の馬の能力を推定するだけでなく、逃げ馬の数や想定ペース、単騎逃げになる確率といった「レース全体の構造」をどこまで特徴量として表現できるか。

今回のようなレースでは、その重要性がよく表れています。

AI4位ベルダイナフェローが12番人気で2着

今回もっともAIらしい結果だったのは、10番ベルダイナフェローでしょう。

事前AI指数は4位のp_win=0.0628。

ところが最終的な単勝オッズは61.4倍、12番人気でした。

普通に馬柱だけを見ると、

  • 柳都S 9着
  • 立夏S 8着
  • 小倉城S 13着
  • 白嶺S 11着

という近走成績。

人間の予想ではなかなか上位評価しにくい馬です。

しかし事前記事では、52kgという軽ハンデに加え、前走柳都Sではスタート後につまずく不利があったことに触れました。

そして今回は、その52kgを生かして前々でレースを進めます。

1コーナーでは6番オリーブグリーンとともに先頭直後。以降も終始好位をキープし、直線でもしぶとく伸びて2着。

勝ち馬と同タイムの1分50秒9でした。

今回のスロー展開を考えると、

軽ハンデ+前目のポジション

という組み合わせが大きく機能したと考えられます。

単純に「AIが人気薄を当てた」というよりも、着順だけでは見えにくかった条件好転をAIが拾えていた可能性があります。

これは今回かなり収穫の大きかった部分です。

AI1位ショウサンジョージも7番人気で3着

AI指数1位だった4番ショウサンジョージも3着に入りました。

p_winは0.1536。

2位オリーブグリーンの0.0824を大きく引き離す、今回唯一の突出した指数でした。

予想段階では10番人気前後でしたが、最終的には20.6倍の7番人気。

それでも市場評価よりAI評価の方が明確に高い馬でした。

ショウサンジョージは道中、勝ち馬サイモンシュバリエやベルダイナフェローを見る形。

極端な後方ではなく、4~5番手付近で運びました。

直線では前を捕まえ切れなかったものの、3着を確保。

今回のように前が止まりにくいスロー展開を考えれば、位置取りも悪くありませんでした。

予想時には近2走が10着、10着という見栄えの悪い成績でした。

しかしAIはそこを無視するように1位評価。

結果として馬券圏内に入ったことを考えると、

「近走着順が悪い=能力が落ちている」とは限らない

という好例になりました。

3走前の京都ダート1800m・観月橋Sでは0.5秒差4着。京都ダートで一定のパフォーマンスを残していた点も、今回改めて重要だったのではないかと思います。

AI5位メイショウコガシラも5着

AI5位の8番メイショウコガシラは5着。

最終単勝34.9倍の9番人気でした。

こちらも人気以上には走っています。

ただ、道中はベルダイナフェローやショウサンジョージより後ろ。

今回の1000m62秒5というスローでは、後方寄りの馬にとってかなり苦しい展開でした。

そのなかで5着まで差を詰めています。

着順だけ見れば馬券圏外ですが、展開を考慮すれば内容はそれほど悪くありません。

事前記事でも「能力よりも展開が問題」としていましたが、その懸念がそのまま出た形でしょう。

逆に言えば、もう少し前が流れるレースなら今後も注意しておきたい馬です。

AI2位オリーブグリーンは展開絶好でも10着

反対に評価を見直す必要がありそうなのが6番オリーブグリーンです。

AI指数2位の0.0824。

最終オッズは21.4倍の8番人気でした。

道中は2番手付近。

スローで前残りとなった今回の展開を考えれば、ポジションとしてはほぼ理想的です。

それでも10着。

勝ち馬サイモンシュバリエ、2着ベルダイナフェローが前で粘っている以上、「展開が向かなかった」とは言いにくい結果です。

今回はAI評価そのものが高すぎたと考える方が自然でしょう。

過去の京都1800mでの好走などをモデルが強く評価していた可能性がありますが、現在の状態や3勝クラスでの能力評価については再検討する余地があります。

1番人気サンライズケヴィンは13着

もうひとつ印象的だったのが13番サンライズケヴィンです。

市場では単勝2.9倍の1番人気。

しかしAI指数は0.0776で3位でした。

AIも一定の評価はしていましたが、1番人気ほど強くは評価していませんでした。

結果は13着。

前走の鳥取特別を0.6秒差で勝っていたため人気を集めましたが、今回が3勝クラスへの昇級戦。

道中は決して後方に置かれたわけではなく、中団より前につけています。

それでも直線では伸びず、最下位まで後退しました。

今回だけで能力不足と断定することはできませんが、少なくとも、

「前走圧勝だから今回も強い」

という単純な評価が危険だったことは確かです。

市場は直近の派手な勝ち方をかなり高く評価していた一方、AIはそこまで強く反応していませんでした。

この点については、AI側の判断の方が結果に近かったと言えそうです。

最終オッズでp_win×oddsを振り返る

今回かなり面白いのが、最終オッズを使って改めてp_win×oddsを計算した結果です。

馬p_win最終オッズp_win×odds着順
ショウサンジョージ0.153620.63.163着
オリーブグリーン0.082421.41.7610着
サンライズケヴィン0.07762.90.2313着
ベルダイナフェロー0.062861.43.862着
メイショウコガシラ0.059534.92.085着

特にベルダイナフェローは3.86。

ショウサンジョージも3.16、メイショウコガシラも2.08でした。

もちろん、この数字をそのまま「期待回収率386%」と解釈することはできません。

p_winが完全に校正された真の勝率とは限りませんし、1レースの結果だけでモデルの正確さも判断できないからです。

それでも今回、

市場よりAIがかなり高く評価した馬が2着・3着・5着

となったことは非常に興味深い結果です。

一方で、市場が圧倒的に評価したサンライズケヴィンは、

0.0776 × 2.9 ≒ 0.23

でした。

AIの勝率に対してオッズが低すぎる状態で、結果も13着。

今回に限れば、人気馬を疑い、人気薄側に価値を見いだすという方向性はうまく機能しました。

「指数順位」より「市場との差」を見る価値

今回の御陵Sを振り返って、改めて面白いと思ったのがここです。

AI指数だけを見れば、

1位ショウサンジョージ
2位オリーブグリーン
3位サンライズケヴィン
4位ベルダイナフェロー
5位メイショウコガシラ

でした。

勝ち馬は入っていません。

したがって、単純な「AI指数上位馬を買えば当たる」という使い方では失敗です。

しかし市場との比較をすると、

  • 12番人気ベルダイナフェロー → AI4位 → 2着
  • 7番人気ショウサンジョージ → AI1位 → 3着
  • 9番人気メイショウコガシラ → AI5位 → 5着
  • 1番人気サンライズケヴィン → AI3位止まり → 13着

となります。

この結果を見ると、AI指数の役割は「1着馬を当てるランキング」としてだけ考えるより、

市場が過小評価・過大評価している馬を探す材料

として使った方が面白いのかもしれません。

競馬では1着馬を当てることと、回収率を上げることは同じではありません。

勝率10%の馬が10倍ならほぼ市場通りですが、同じ勝率10%でも30倍なら話は変わります。

今回のベルダイナフェローはまさに後者でした。

一方で、勝ち馬を拾えなかった理由も重要

とはいえ、ベルダイナフェローとショウサンジョージの好走だけを見て「AI大成功」とするのは少し違います。

勝ったサイモンシュバリエは上位5頭外でした。

しかも今回は新聞段階から逃げ候補が比較的明確で、実際にスローペースの単騎逃げ。

この展開をもっと強く評価できていれば、サイモンシュバリエの順位を上げられた可能性があります。

今回の結果から考えると、今後AIモデルで検討したい要素は、

  • 同型の逃げ馬の頭数
  • 単騎逃げになる確率
  • 馬自身の逃げ・先行時成績
  • ペース別パフォーマンス
  • 各馬の想定位置取り
  • ハンデと位置取りの組み合わせ

あたりでしょう。

特に今回の1、2着はどちらもかなり前で運んでいます。

能力を個別に予測するだけではなく、「この13頭が一緒に走ったらどういうレースになるか」という相互作用までモデル化できれば、まだ改善余地がありそうです。

3連複12万円を「惜しかった」と考えない

結果を見ると、

2着10番ベルダイナフェロー=AI4位
3着4番ショウサンジョージ=AI1位

だったため、3連複4-10-11の124,950円を見ると「11さえ拾えていれば」と考えたくなります。

ただ、ここは結果論に寄りすぎないようにしたいところです。

AI上位5頭に11番サイモンシュバリエはいませんでした。

したがって、この3連複を「ほぼ取れていた」と評価するのは適切ではありません。

むしろ今回得られたのは、

AIが人気薄2頭の好走可能性を市場より高く見積もれていた

という事実です。

これを長期的に再現できるのか。

そこを追いかける方が、69万円の3連単を眺めて悔しがるよりも、このAI実験では重要だと思います。

今回の御陵Sから得られたこと

今回の結果を整理すると、AIにとって良かった部分と課題がかなりはっきり分かれました。

観点評価
AI1位ショウサンジョージ○ 7人気3着
AI4位ベルダイナフェロー◎ 12人気2着
AI5位メイショウコガシラ○ 9人気5着
1番人気サンライズケヴィンへの低め評価○ 13着
AI2位オリーブグリーン× 10着
勝ち馬サイモンシュバリエ× 上位5頭外
市場との評価差◎ 有効に機能
展開・逃げ馬評価△ 改善余地あり

指数そのものの順位だけなら完璧ではありません。

しかし、「どの馬が人気以上に走りそうか」という観点ではかなり面白い結果になりました。

まとめ

2026年の御陵Sは、5番人気サイモンシュバリエがスローペースの逃げに持ち込み、そのまま押し切りました。

AI上位5頭に勝ち馬を入れられなかった点は明確な反省材料です。

一方で、

AI4位・12番人気ベルダイナフェローが2着。
AI1位・7番人気ショウサンジョージが3着。
AI5位・9番人気メイショウコガシラも5着。

という結果でした。

とりわけベルダイナフェローは最終61.4倍。

AIが市場よりかなり高く評価していた馬が実際に好走したという意味で、今回もっとも重要な結果だったと思います。

また、単勝2.9倍の1番人気サンライズケヴィンに対してAIはp_win=0.0776と市場ほど高く評価しておらず、結果は13着。

こちらも「人気=勝率」ではないことを改めて感じる結果でした。

今回の御陵Sを一言で表すなら、

「勝ち馬は逃した。しかし、人気とのズレを見るというAIの使い方には手応えがあったレース」

でしょうか。

今後も単純なAI順位だけではなく、p_winと実際のオッズがどれだけズレているかを記録していきたいと思います。

1レースでは偶然かもしれません。

それでも、こうした人気薄の好走が長期的にも繰り返されるのであれば、AI指数を「当てるための順位表」から「市場の歪みを探すための道具」へ変えていくヒントになるかもしれません。

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